天国の親父殿が・・・此岸で、もがく愚息を笑っています・・・
子供の頃、お彼岸の中日には、岐阜市にある西本願寺にお参りに行ったモノです。勿論、日々煩悩と迷いに苛まれる此岸(しがん)にあるがゆえ、六波羅蜜(ろくはらみつ)の修行を重ね「悟りの世界」・・即ち彼岸の境地を求めて・・なんて思ってお参りに行ったわけではありません。
親の教えでお彼岸に本願寺でお参りすると「極楽浄土」へ行ける・・・だから大勢の人がお参りに行くのだ。ぐらいは聞いていましたが。目的は、お彼岸の入りになりますとお寺の周辺や境内に屋台が並びます。悪ガキたちと屋台を見て歩き、めぼしいモノを見つけるためです。
中日には、親と一緒にお参り、帰り道に目的の品をねだるって、寸法なんですが。親が買ってくれるのは・・・いつも「ういろう」でした。白色と焦げ茶色がありまして、こげ茶の方は黒糖入り。白の方は白砂糖。それが三角形に切ってあって、一つづつ買ってもらいました。
砂糖も無い時代。屋台のオモチャも欲しいのですが。どちらもとは行きません。「ういろう」も捨て難く・・親の言う通り「ういろう」を頬張ったモノです。先日、滋賀県・米原市の老舗和菓子屋「じょうきや」さんの名物「伊吹ういろう」を頂きました。(写真参照)・・・当時は竹の皮に包んで・・・
今はサランラップですが、形は正方形、三角形に切り分けが。当時と同じ。素朴な感じも、味も歯応えも、手に持った感触も・・・懐かしさが込み上げ、思わず、黒糖と白糖、二切れも頂きました。他にも抹茶味と小豆入りもありましたが・・・写真に収めるだけで、若い人に食べてもらいました。
他にも天野川の蛍にちなんだ最中も有名だと頂きました。(「蛍」の形をしています(写真参照)。
我が社の情報誌でもスィーツのコーナーで、色々工夫された美味しいお菓子が紹介されています。「ういろう」を頬張りながら、あれから半世紀、親父殿が、此岸でもがいている愚息を笑ってる味がしました。Goto
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