大手出版社の正月広告・・・以前は企業ポリシーを堂々と訴えていたと記憶しますが・・・・
出版業界の斜陽が叫ばれて久しいです。毎年のことですが、1/1・朝刊各紙に掲載される大手出版社の全頁広告を楽しみにしています。今年の紙面を見比べて見ました。(写真参照)こんなこと広告を生業にしているモノしか言わないと思いますが、失礼を覚悟で。
まず、私の率直な感想です。大手出版社にとって、正月広告は一年に一度の晴れ舞台です。(私はそう思って見てきました)なるほど、さすがに日本の「知を創造する」出版社だと毎年感動させられる紙面でしたが・・・今年に限って私はこう問うて見たいです。
あなた達は「生き残るのは強いモノではない。変化するモノである」としたダーウィンの進化論を忘れちゃったのでしょうか?と。講談社が朝日新聞に掲載した「今年の抱負・空白・・おもしろくてためになる!講談社」のコピーが付いた紙面以外・・・・
全て、自社の看板本の紹介ばかりです。そりゃ、せっかく広告するんだから、合理的に、効率を考え、売りたい本、売れてるシリーズを紹介したいのは分からないではありませんが。一昔前までは、本の宣伝ではなく、企業ポリシーを熱く語っていたと記憶します。
年頭にあたって、日本の「知のメッカ」大手出版社に矜持はないのか・・・・集英社の漫画、ジャンプ、リボンの紹介・・講談社のディズニー、なかよしの推奨、「売りたい」「売りたい」しか発信しない発想・・・「貧すれば鈍す」とはまさにこのことではないでしょうか。
戦後70年、成熟期を迎えたこの国。今最も必要なことは「成長するには変化し続ける」ことではないでしょうか。ましてや斜陽の出版業界にも「変化」が必要ではないのでしょうか。にも拘らず、主義や主張、ポリシーを一切語らず、自社の商品を大々的に宣伝する。まるで、品格、品位のない通販広告と変わりがないではないですか。
大手出版社は日本の「知のメッカ」として、如何なる本を出版していくのか。如何に社会変革に情報を発信して行くのか。新年だからこそ、斜陽を跳ね返す迫力で、その可能性に言及して欲しい・・・と願うのは私だけでしょうか。いや、新聞を愛する全ての読者の願いだと私は信じます。Goto
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