フランス・マクロン大統領の覚悟・・・・
若い有能な経営者たちにお会いすると、いつもお聞きするのです。
あなたの哲学はなんですか?どんな哲学を持って経営されていますか?と。
大概が、哲学??「利益を上げることじゃないんですか」と返ってきます。
でも中には、「哲学と言えるかどうかは別として、こんな考え方、
信念を持って仕事しています」と教わる事も多々あります。
出会いはいつも、勉強になります。
哲学などと大上段に被るのも、大仰ですが。
ヨーロッパでは哲学も倫理学も黴の生えた教養でありません。
経営者たるものが、身に付けねばならない要諦と言われています。
日本でも古来から商道の基本には、修身の精神が内在することが
基本とされています。江戸時代の思想家、石田梅岩は「何のために働くのか。
働くことは美徳である」と商道を喝破しています。
しかし、昨今の日本、米国ナイズされてしまったのでしょうか、
それとも、拝金主義に翻弄されているのか、確たる経営思想を
持たぬまま、経営をマネーゲームと考える経営者が多い気がします。
説教じみましたが。
フランスの話です。AIに関して一周遅れの感があると言われていますが。
マクロン大統領は2022年までに「AI立国」をめざすと宣言。
世界中からAI分野の有識者を招きシンポジウムを開催。(朝日・4/18)
15億ユーロをAI分野に投資、同時に規制緩和を進めると本気です。
日本でも各省が競ってAI関連のプロジェクトに着手しているが、
それでも、ことAI分野では米国と中国が先行、その距離は開くばかりと言われています。
フランスのシンポジウム。さすがにフランスです。発想が違う。
出席者の半数が女性研究者。マクロン大統領は「AIの影響を受ける人々は
私のような白人男性だけではない。すべての人だ。
AIがどうあるべきかの議論には多様性が不可欠である」と語り
シンポジウムの意義を強調した。
米国と中国でAIブームになると、日本では「なんのため」かが
はっきりせぬまま、夏目漱石そっくりロボットを作ってみたり、
小説を書かせてみたり・・・迷走。メディアもAIといえばなんでも飛びつく状況です。
フランスは違う。AIというグローバルゲームのルールを変えるために乗り出しています。
そこには、哲学も倫理学も黴を生やしてはならない。
人類にとって不可欠なモノでなければならぬとのフランス流、確固たる信念がある。
「AIは哲学ができるか」・・・・日本の遅れを取り戻すのが段々遠くなる。Goto
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