英国EU離脱の混迷……大英帝国の栄光忘れじ……
報道で知る限りですが、英国のEU離脱、混乱の極みのようです。
素人目には、「国民投票」で「離脱」と決めた以上は、離脱するという
民主主義のルールを頑なに守る原則に固執しながら、できるだけ有利な条件を
引き出そうともがく姿に、政治って難しいものだとつくづく思うのですが。
なぜ、こんなことになっているのか。
日経に面白い分析が掲載、それをベースに考えてみたい。
1、そもそも英国と大陸は違う。
英国の誇りは、四方を海に囲まれ、貿易で世界の富を集め、18世紀後半に入り
産業革命を利用、海軍力で世界の陸地の4分の1を占め大英帝国を築いた。
大陸諸国とは群れない。孤立こそ強みで、海を征服するためにある。
2、そもそも経済的理由で加盟することになった。
EUに加入する際、大陸と一線を画す気質や帝国のプライドが足枷になったが、
50年代以降、植民地の独立、ポンド弱体化で経済力が急速に衰え
61年にEUに加盟することになった。
3、EUを利用しながら英国病の克服をした。
80年代、「鉄の女」サッチャー首相が登場。EUとの良好な関係を維持しながら、
民営化、財政支出の削減などの改革で、経済の活力を取り戻す。
しかし、彼女は帝国への思いが強く、英国の自由を奪うのが、欧州統合ではないかと、
反EUの姿勢を貫いた。
そうなんです。
私たちは、英国はEUを離脱しない方が良いのではないかと、なんとなくですが、
そう思っているのですが。それは日本で報道される英国のうわべだけ。
英国人の根底には、大陸は大陸であり、大英帝国とは違う。
「孤立を恐れることはない」四方を海に囲まれ、海は世界に繋がっている。
如何なる時代であろうが、独立独歩、我が道を行く。
そんな「島国根性」がEU離脱問題の根底にあるようです。
さて、同じ島国日本、利用できるものは、利用しながら、
米国の従属国から離脱する、英国のような根性はあるか。Goto
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