荒ぶる自然

お上が何とかしてくれるなんて、甘いです。
北海道から「吹雪」の便りが届いています。
陽光が射す4月頃までの半年近く北国では厳しい自然との闘いが始まります。
「厳寒の2月に旭川で待っています」と北海道の仲間の声が身に沁みます。
今年も異常気象と申しますか相次ぐ台風「荒ぶる自然」に悩まされました。
気象庁は想定外のレベルが起こっていると警戒を促しますが、「備えあれば憂いなし」と
申します。では、どのように対処すればよいのでしょうか。
毎年、厳寒、豪雪に耐える人々から、学ぶことはないのか。
そんな思いで「荒ぶる自然」とどう向きあうのか、考えてみたいと思います。
10月の台風19号と21号で合わせて104ヶ所の河川が氾濫、108人が犠牲になりました。
千葉県では森林の倒壊などで長期に停電した地区もあり、甚大な被害がでました。
知事の対応が悪かったのではとバッシングが続いていますが、
民主国家です。首を傾げるような政治スタイルの彼を十何年も知事の座に
置いている県民に責任はないのかと、問いたい思いです。
想定外の災害が予想される折に、気象庁はメディアを通じて、
「命の危険に備え、身を守るようにして下さい」と強い口調で訴えます。
2017年9月。超大型ハリケーン「イルマ」が米国フロリダ州に上陸しました。
その際、650万人もの住民が広域避難をしました。
「自分の命は自分で守る」行動を取ったのです。
05年のハリケーン「カトリーナ」では、キューバの死者はゼロでした。
キューバではハリケーンが近づくと官民挙げて対象地域から住民が全員避難します。
だから「荒ぶる自然」での死傷者は滅多にでないそうです。
日本という国は、良くても悪くても律令国家です。
防災の主体は行政、追従が住民という構図です。
ですから、災害が起こって住民に被害が及びますと、
避難しない住民のことは棚に上げて、行政やトップである首長の責任にします。
如何にももっともらしいですが。
北国の人たちは「記録的な豪雪」に見舞われても、行政の責任だとは思いません。
あらゆる被害を想定して、準備を怠らぬように備えます。
そして、嵐が過ぎ去るのをジッと待ちます。それが「荒ぶる自然」との付き合い方です。
確かに、今年の豪雨は異常でした。想定外です。
しかし、気象学の分野では、この四季に溢れる、黄金の国「ジパング」も
今年の様な「荒ぶる自然」は例年起こる可能性があると分析しています。
であれば「自分の命は自分で守る」凛とした国民へ変貌せねばならないのでは。Goto

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