命を賭す

この国を築いているのは我々であることを自覚しましょう。
私はつくづく日本は素晴らしい国だと思います。
自然が美しいだけでなく、街も綺麗ですし、何よりも安全です。
もちろん、不穏なニュースは枚挙にいとまがないのですが・・・・
治安の良さは誇って良いのではないでしょうか。
何処かの国のように、国民が分断されているわけでもなく、
議事堂に乱入することもありません。格差はあるでしょうが、
人種差別はありませんし政治的な混乱もありません。
要因は単一民族であることと、民主主義国家であることではないでしょうか。
民主主義ってとても面倒です。自分の意見と違う相手を受け入れることです。
単一民族ってことはルーツを同じくすることです。いがみ合っても結局は
何処かで繋がっている。結び付いているという意識が働きます。
ですから、政敵を暗殺したり抹殺するまではやり合いません。
ところが、非民主主義の国ではそうは行きません。権力闘争となると、
相手の息の根を止めるまでやります。
ロシアの話ですが。反体制運動の指導者ナワリヌイ氏を昨年8月、ロシアの航空機内で
猛毒の神経剤で襲撃、暗殺を計りました。幸いにドイツに移送され治療を受け、
一命を取り止めました。もちろん、犯人もわかっていませんし、ロシア当局が
関与した証拠もありませんが、誰がどう見ても、過去の事例も含め、
プーチン政権が関与していると疑うのが常識的です。
ロシアの刑務当局は、過去の執行猶予付き禁固刑の確定判決に絡み、
ナワリヌイ氏が指名手配されていると発表しています。他の罪も捜査中だとも。
検察当局も「違法な集会」を開催すれば摘発するとも警告しており、
空港も新型コロナ対策を名目に厳戒体制を敷いています。
どう考えても、ドイツから帰国すれば、拘束されるに決まっています。
いや、拘束どころか、殺害される可能性も非常に高い状況です。
普通なら、・・帰国せずに、国外から影響力を駆使するのがベターです。
もちろん彼の周辺でも・・・帰国は危険すぎると止めたでしょう。
しかし、彼は、仲間の制止を振り切って平然と帰国しました。
どうでしょうか。「飛んで火に入る夏の虫」冬の虫か・・・
空港で拘束され、消息不明となりました。
なぜ、彼は「命を賭して」まで帰国したのでしょうか。
そもそも、政治を志したということは、命を賭すことなのだということが、
多分、この平和な日本に暮らす我々には理解不能だと思います。
ということは、この国が・・如何に素晴らしい国だということの裏返しでもあります。
この治安の良い平和な国を築いてきたのは政治家ではなく、我々自身です。
そのことを自覚しようではありませんか。
ロシアという国がどんな国か。権力が如何に恐ろしいものか・・・
ナワリヌイ氏の動向を注視してみたいと思います。Goto

コメント