盟友・逝く。涙を拭い、上機嫌で見送る。
いつも上機嫌を旨としている私です。
止まらぬ涙を拭いながらも、上機嫌でありたいと思う。
40年・公私共に心の支えであった盟友が逝った。
人の死は悲しい。淋しい。親しい人なら余計にだ。
でも、彼78歳・私77歳・この年齢になると、どちらが先か?
ちょっとの違いだ。向こうで待っててくれよと
笑って送るしかない。そう考え、無理やりにでも上機嫌でいる。
写真は、彼が逝った、その日、西の空に立ち上った雲だ。
関係者が届けてくれた・・・「大きく赤く染まった入道雲」
彼は24歳で起業・売上6000億・従業員8000人、
業界有数の企業を育て上げてた。どんどん大きくなる彼の背中に
己の未熟さを重ねながら、酒酌み交わす度に身を律したものである。
私と彼との根本的な違いは「聴く力」だと思う。彼は有能な人たちから聞いたことをなん度も反復する。そして取捨選択していつの間にか、それを自分流に咀嚼、形にする。彼が上梓した本を欠かさず読んだが。
私には到底叶わぬ「聴く力」だ。
公私ともの付き合いだった。私ごとを一つ。
長女の結婚・ハワイで挙式した。酒の席でたまさか話題になった。
祝いに行くと駆けつけてくれた。多忙を極める中、1泊3日の強行軍で。
18年前の話である。
いかなる経営者にも優る独特な感性を持ち、己にも人にも厳し過ぎる程に
厳しく、強い意志を持って・・人生を駆け抜けたあなた。
赤雲鎮魂
西空燃赤雲
魂翔彼方深
悲泣空回響
夢魂共暫尋
西空に赤き雲燃え
魂は彼方深く翔(か)けり
悲泣は空に回(めぐ)り響き
夢と魂と共に暫く尋ねん
赤雲に乗って・・・天に昇って逝った。
上機嫌であなたを送る。さようなら。
盟友・後藤一俊拝
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