大自然に額(ぬか)ずくことができますか?
今年、私が掲げた言葉は「ありがとう」である。「ありがとう」軽い感謝、挨拶のようでいて、実はこの一語ほど、人間と組織の未来を左右する言葉はないのではないか。私は本気でそう思っている。
一月七日。
今日は「人日(じんじつ)の節句」。七草粥を食し、一年の無病息災を願う日である。セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ。耳慣れぬ名も多いが、いずれも寒さの底で芽吹いた若菜だ。鎌倉の昔から、人はその小さな生命力に感謝し、自らの命を重ねてきた。七草が揃わずともよい。冷蔵庫にある一枚の葉物野菜に「ありがたい」と思えるかどうか。その感受性こそが、人間の原点だと思う。
人は、大自然の摂理の中で生かされている。
季節が巡り、寒さがあり、やがて春が来る。当たり前のようで、決して当たり前ではない。その移ろいに感謝できる集団であるならば、人は必ず、身近な存在にも目を向けるようになる。
共に働く仲間がいてこそ、仕事は成り立つ。
クライアントがいてこそ、我々の仕事は意味を持つ。その事実を、頭ではなく心で理解したとき、「ありがとう」は自然と口をついて出る。
声に出して感謝を伝えられる職場では、仕事が前に進まぬはずがない。
感謝は空気を変え、関係を変え、行動を変える。
仕事に引き寄せれば、なおさらである。情報誌をつくり、届け、読者に手に取ってもらい、広告に目を留め、行動してもらう。その一連の流れは、人と人との信頼でしか成り立たない。
「ありがとう」を何度も繰り返しながら、上機嫌で仕事に向き合う。
そこに広告の本当の使命がある。
「ありがとう」は、心を清め、心を豊かにし、社会を円滑にする。人間と人間を結び、組織を強くし、未来への扉を開く、唯一無二の言葉である。
私は今年から、一日に、最低でも森羅万象に向かって百回は「ありがとう」と口にすると決めた。そのたびに、大自然に感謝できる。出逢った全ての人々に畏敬の念で接することができる。
人間としての己が磨かれていくと信じているからだ。まだまだだが。
ありがとうが飛び交う職場へ。そこにこそ、我々が目指すべき姿があり、地域を、そして日本を元気にする道がある。
先ずは、今夜「ありがとう」と声に出して七草粥を頂こうと。Goto


コメント