リフィル処方箋

算術で医療?そんなことはない。医師は患者の命を救うのが仕事だ。

突然ですが。「リフィル処方箋」ってご存知ですか?私は知りませんでした。
同じ時期に同じ原因で、同じ症状が出るような時、例えば花粉症など。
患者の判断で同じ薬を服用すれば事足りるような場合に・・・
医師の診断を受けずとも、薬局で薬が受け取れる処方システムのことです。

英語でリ・フィル、再びいっぱいにする。処方箋ですから、薬のボトルをいっぱいに戻すと言う意味です。ロサンゼルスにいる友人もハワイのゴルフ仲間にも、リフィル処方箋って知っているかと聞くと、そんなのは当たり前だと。

実はこの制度って日本でも実施されています。
厚労省によるとリフィル処方箋の普及率は0.05%。
昨年からスタートした制度ですが、現時点では存在しないに等しい認知度です。

なぜ、この長時間診療所で待つこともなく、薬局で簡単に薬がもらえる合理的で便利、欧米では当然の診療制度が、日本では認知されないのでしょうか。
遅々として進んでいないのでしょうか。

理由は「処方権」と言う権利をどうも開業医たちが既得権だと勘違いしているからのようです。手放したくないからです。患者が電話で診療所に問い合わせ、薬局で薬を簡単に受け取れるなんて医師の持つ「処方権」が侵害されるからです。でも現実に医師法に処方権などという権利はないのですが・・・

万が一厚労省が推奨する・・・リフィル処方箋が日本で普及すれば、必ずしも命に関わるわけでもない病気の診察で利益を得ていた診療所の収入が減ります。
それを恐れているから普及しないのではないでしょうか。
そうだとすれば実に嘆かわしい話です。

そうでないとすれば、医療機関や診察所に「リフィル処方箋可能・希望の方は申し出ください」と書かれた札を掲げれば良い。患者の目に届くところに・・
そうすればリフィルが日本の無駄な医療を削減できる突破口になります。

もしも、それをしないならば、医師が、とりわけ開業医は命に関わる診療に
躊躇しているのではと思わざるを得ません。だって、コロナ感染が拡大しているおり、発熱患者お断り・・・そんな札を掲げた診療所を見掛けました。
そのときは、医者も命あっての物種だと諦めたのですが。

私は思うのであります。医師の目的は患者のために最善の医療を尽くすことにあります。我々はだからこそ、医師を尊敬し身を委ねているのです。医師が医師としての人生を万が一にも既得権益を守り、私腹を肥やすための職業であると勘違いしているとするならば、そんな倫理観で人生を送っているとするならば、とても悲しいことであります。

私は「リフィル処方箋」なるものがあるとは知りませんでしたが、普及しない理由がそんな「せこい」ことにあると知っていかにも残念であります。

日本の総医療費は50兆円になんなんとしています。

既得権の巣窟である医療制度にメスを入れなければこの国の危機は救えません。「リフィル処方箋」一つとっても、医療の実態がわかると言うものです。人生は一度限り、真面目に生きねばと思う我々にとっては、虚しさを覚えます。人生いくら収入を得たとしても、お金を持って死ぬことなどできないのですがねぇ。

リフィル処方箋を普及させようではありませんか・・・Goto

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