原発回帰

政府の「エネルギー基本計画・GX2040ビジョン」に賛成です。

朝日・・・「原発回帰鮮明」
読売・・・「脱炭素・産業政策に」
共同・・・原発「最大限活用」決定。
中日・・・原発活用に回帰。

18日、政府が閣議決定した「エネルギー基本計画」と「地球温暖化対策計画」(GX2040ビジョン)に対する新聞各紙の見出しです。因みに日経は取り上げていません。東日本大震災、福島原発の事故から14年です。感情的には・・・あの時の記憶が消えていない。大丈夫かと思うのですが・・・・

エネルギー基本計画から「原発依存度を限りなく低減する」の文言が削られた。
くびきを外したのだ。地球温暖化対策計画で「原発は脱炭素の主力として、2040年度の電源構成で2割程度とする」目標を明記した。

まぁ・・・この二つを抱き合わせ、原発回帰を鮮明にしたのだ。
なるほど、こういうやり方で、原発を推進していくのかと唸る。

新聞の見出し。朝日と中日は「回帰」という言葉を使って、原発反対の立場を
かろうじて示すが。温暖効果ガス排出削減となると火力発電の比率を上げることはできない。かといって、洋上風力・太陽光発電ではコストばかりが掛かってなかなか捗らない。原発推進に舵を切ることもできない。
だから「回帰」と見出しをつけるしかない。原発反対派のジレンマが伺える。

読売は原発推進派。脱炭素電源の大規模化を進めねば、世界的なAIの普及でデータセンターや半導体工場の立地が相次ぐ現状では増加する電力需要にも応えることはできない。それには危険が伴っても原発で賄う以外に方法はない。
これもジレンマである。

新聞の見出しにはならないが、原発に舵を切ってもだが、原子力の利用にどのくらいのコストが掛かるか。電力各社は「原発で本当に採算が取れる支援制度が出てくるかだ」と本音は政府頼みである。これもある意味、ジレンマである。

この国のエネルギーをどうするのか。根本を整理しない限りはジレンマの蟻地獄から抜け出すことはできない。エネルギーの根本は何か。「安価で安定的」なエネルギーを供給しない限り、この国は成り立たないってことである。そうです。

歴史的には、もはや化石化している第二次産業革命の是非を論じているという馬鹿げた話を第四次産業革命の時代にやっているってことです。
世界の先進国で日本だけです。地球温暖化計画で、脱炭素に未だに答えを出せずにいるのは。

脱炭素に本気になれば、再生可能なエネルギーを供給するしかないではないか。ペロブスカイト太陽電池の実用化もまだまだ先は遠い。海上風力の充実も太陽光も充分なエネルギーを供給するには至らない。だとすれば、原発のリスクをどこまで許容するかとか「核のゴミ」をどうするかなどいう議論のためにする議論です。

現実を見ろです。この地球上には日本だけ存在しているのではない。
今現在・代替再生エネルギーは原発しかないです。であれば、
如何に「廉価で安全」な原発エネルギーを供給化するしかないのです。
と、乱暴ですが。この問題に関しては私は現実主義で整理したい。原発は
「回帰」するほどエネルギー供給をしていないのが現状なのですから・・Goto

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