なぜ、竹は花が咲くと枯れるのか?
去年の話です。
私のホームコースで竹に花が咲きました。珍しいとゴルファーの間で話題に。
キャディさんが、花が咲くと枯れるようだと教えてくれた。
案の定・その竹林は全て枯れた。今も枯れたままです。
竹は古来、日本人の暮らしとともにあった。
軽量で曲げやすいので加工性が高い。ザルや籠・ほうきやうちわなど
様々な生活用品に使われる。ノリの養殖に用いる浮竹。土壁の下地。
尺八・笛などの楽器にも、弓や矢などの武具にも活用されている。
竹の花・見たことがないという人が多い。竹はイネ科の植物。それも知らなかった。イネに似た地味な花で気がつく人が少ないからだと言われるが。
竹の花は何十年かに1度しか咲かないから見たことがない・・それが理由。
マダケに至っては120年に1度しか咲かないとも言われる。
正直なところ、それが正しいのか?正確にはわかっていない。
植物は通常、花が咲きタネができることで、世代が交代するのだが、
竹は林全体が地下茎でつながった一つの個体。開花してタネを産まなくても
良い。
全体が枯れても僅かに残った地下茎や茎の根本から小さな笹状の芽が出て
それが竹林になっていくからだ。それが全て枯れた。なぜか?
いっせいに枯れることで、小さな芽は、誰にも邪魔されない環境で成長できる。何十年に一回か花が咲き全てを枯らすのは、新しい命が誰にも邪魔されず、のびのびと育つからと聞けば・・人間社会もそうあるべきはと思う。
花が咲き竹林全体が茶色く枯れる、その立ち枯れの姿は無惨。
昔は「竹の花は不吉だ、天変地異の前触れだ」とか「植物の伝染病」などと言われて忌み嫌われたそうだが、私は真逆だと思う。新陳代謝することで、新たな生命の息吹を誕生させる。老竹の捨て身の命の継承ではないか。
竹は生命力が強い植物だ。竹は痩せた土地にでも地下茎を張り巡らせて、
生き延びる。その粘りは凄まじい。日本は高齢社会。それも超高齢だ。
高齢者は「俺が俺が」と権利ばかり主張する。それが日本を疲弊させている大きな要因の気がする。
高齢者は竹のように、次世代のために邪魔をしないで、
世代交代促進に真剣になるべきではないか。枯れろ高齢者だ。
スコアを落し、うな垂れて、枯れた竹林の脇を通る度にそう思う。Goto
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