窮して変じ、変じて通ず
新聞発行部数の減少に歯止めが掛からないようです。
以前、購読世帯数の少ない地区は、東京の葛飾区と言われていました。
最近のデータでは、中野区。未購読世帯51%。行政単位で始めて過半数を超えました。
そんな現実に、危機感を強める新聞各社は、文字を大きくしたり、一面あたりの段数を減らし、読みやすい紙面づくりに工夫を凝らしています。
まさに、新聞業界は「窮して、変ず」の時を迎えています。
人材は豊富です。賢明なる関係者、必ず、叡智を結集、この危機に「変じ、通」じてくれると信じます。
私は、新聞の価値が発行部数にあるとは、思いません。
なぜなら、新聞は読まれてこそ、価値があります。読まない世帯が購読する必要はない。からです。
記者が取材する。原稿を書く。紙面に組み込む。印刷に回す。原版を作る。印刷する。発送する。
販売店から宅配する。それが、24時間サイクルで2度繰り返される。
毎朝、何気なくポストに届く新聞。その発行システム、そのスピードと情報量に、
圧倒され、感動すら覚えます。まさに、最高の芸術作品だと思って楽しんでます。
日経新聞が全国紙で初めて、24ヶ面カラー化をこの三月からスタートさせます。
日経は通常48頁建て、その半分の紙面がカラー化されるわけです。
凄いことだと思いませんか?数百万部の新聞が短時間にカラー印刷され、ポストに届くのです。
見た目がきれいだけでなく、読みやすく、分かりやすい紙面ができる。
それに、広告屋の立場では、質の高い広告紙面の提供が可能になります。
ネット社会。IT技術が、情報収集手段を変え、その結果、新聞の未購読者が増た?
それが、発行部数減少の原因だと言われます。
しかし、そのIT技術が、輪転機の高性能化を実現させ、新聞のカラー化を進めています。
イノベーションは新しい価値を生み出すと同時に、古いものも価値をも変えるんですね。
と、感心しながら、明日の朝の日経新聞をわくわくしながら待つのは、
「窮して変じ、変じて通ず」。新聞大好き人間だからかな。
モバイルも、パソコンも素晴らしい情報収集手段ですが、カラー化される新聞も良いですよ。
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