笑いの裏側

職場が無いなんて、とんでもないことです。
随分と鋭気を養うことができた。と、年末年始の休みに感謝しつつ、テレビでもみるかと・・・・。
どのチャンネルも「お笑い」番組。テレビの向こうは、楽しそうだが、妙に興ざめだな〜。
若い芸人、同世代なら何とかなるだろうが、テレビ桟敷の中心はおっさんやおばさん。この世代をも笑わせるのは、なかなか難しい。結構な努力っをしているんだろうな〜。とこの世界の厳しい裏側を想像する。
そういえば、大晦日の深夜に放映された「朝まで生テレビ」のビデオを撮って置いたのを思い出した。
ちびり(日本酒の熱燗と母親手製のおせちで)と、やりながら、それでも見てみるかと・・・・・。
4時間の番組だが、ビデオは楽だね。くだらない話は、早送りすれば良いから。で、18人の激論。その結論は、非正規雇用者の首切りにセーフティネットを張るべき。それだけのことに、随分大層な時間と労力を使うものだと。
司会の田原総一郎氏。「どこのテレビもお笑いばかり、世の中をまじめに憂い、社会にメスを入れるのはこの番組だけ」と胸を張ったが、そうかな〜。彼、いささか老いたり(徹夜は無理かも)と、切れの悪さにため息。
番組でチョッピリ気になったのは、弱者の味方然とした、なかなか気骨の有る若者が、5人ほど登場。したり顔で、首を切られ放り出された派遣労働者のさも代弁者の如く、政府をなじっていたのが耳障り。先が見えてないのは若さのせいかな〜。
有能な若者が、正義感に駆られ、首切られた労働者の先頭に立つのは、立派なこと。しかし、日本はとても奥行きの深い、複雑で多様化した国。その気になれば、まだまだ十分可能性の有る国、仕事もある。若いリーダーたちはもう少し世間を知ったほうがいいかも。
放りだされた労働者の問題は、彼らに働く意思があるかどうかです。と申し上げますと、おっさん何を寝ぼけたことを言っているのか?働きたくても働く場所がない。と叱られそうですが。とんでもない。意思さへあれば、不況で減ったとは言え、働き口はあります。
私に言わせれば、働き場所がないという人たちは、働くことが嫌なんです。働くことの価値が理解できない、人達なんです。怠け者なんです。
それに、住む所がないという人も問題になっています。しかし、自治体に相談すれば、何とかしてくれます。自治体はあらゆる手を打とうとしています。要は手続きするのが嫌なんです。面倒なんです。ルールを守りたくないんです。それを、我儘といいます。
私は、この国はまだ、貧してはいない。それなりにゆとりがあると思います。だから、怠け者でも、わがままでも、許容範囲の中にあると思います。但し、意思があればですが。
で、「朝生テレビ」に登場した、弱者のリーダー然とした若者に申し上げたいのは、仕事のない人は、一人ひとり、事情が違うということを、知るべきです。その違いのすべてに対処できるのは行政以外にない。行政とは、そのために存在するのです。そのために、我々は税金を払い。彼らを雇っているのです。
そのことを、抜きにした正義感は、批判のために批判を繰り返すのみで、単なる自己満足の世界です。私の若いころも、社会党の職員でした。よく分かりますが、残念ながら、それは無意味。むしろ、誰の役にも立ちません。
この国の最大の問題は、役人が、国民のために。住民のために存在していることを忘れ、自分たちさえ良ければ、後は知らないと、役人の本分を忘れてしまっていることです。
弱者を救済するのは行政の仕事です。それが、そうなっていないのは、政治の力が弱いからです。
そこを、正すのなら、話は分かりますが。政治的な活動を抜きに外野で喚いていても。
それも否定するなら、アナーキーな行動に出るべきです。
その何れにも拘らず、メディアに取り上げられて舞い上がっているとしたら。それは正義感でもなんでもなく、単なる少女趣味です。正義感を振りかざすのは間違いです。
「お笑い」番組の若い芸人。テレビ桟敷に陣取る「おっさんやおばさん」を笑わせるために、彼らが裏側で血の滲む訓練、練習、努力を積み重ねているのかと思うと、仕事がない。と、尻尾を巻いて、人の助けに縋る若者を助けることに、正義を感じる偽善に、気持ち悪さを覚えるのは、還暦ジージだからでしょうか?
                             Goto
追伸
番組で、農業の振興に明日の日本が見えると、和民の渡邊美樹社長が実践体験を踏まえ述べていたが、私もその通りだと思う。労働を創造する意味でも、農業の工業化。株式会社化を推し進める必要があります。

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