福袋

初夢や 笑顔の孫と 宝船
元旦には雪が降るかも。との予報でしたが、多少時雨れはしましたが穏やかな天気でした。
こんな寝正月はめずらしい。大晦日から、元旦にかけ、朝のひと時、雑煮を食べ、パソコンと新聞を開いた以外、うつらうつら。
寝溜めなんてできないのでしょうが、よくもま〜、こうも寝れるものだと自分でも可笑しいくらいです。
精神が緩むとは、こうゆう事なんでしょうか?
初詣に行くわけでもなく、テレビを見るわけでも、取り立てて、何かをするわけでも、山積する問題も一切考えない。暫し、完全休養を決め込んでいるのですから、これでいい。昨年一年間の疲れがス〜と抜けて行くようです。
近所のスーパーやモールは元旦から営業だそうで、娘夫婦と孫は、「福袋」なるものを求めに出かけたとの事。どうせ、在庫一掃。去年の残りを詰めただけなのに。と、思いながらも。
そういえば、若い頃。仲間と一緒に百貨店の一角を借りて、正月特別企画で福袋(当時は随分珍しい催し)を売ったことがあったな〜?バッタ屋、粗品、贈答品屋から商品を仕入れ、「あれこれ」突っ込み。大評判になった記憶が蘇ります。
その百貨店、新岐阜駅前にあった山勝デパート。戦後、岐阜駅前には闇市が立ち、そこで、山田勝之助という人が、たばこのばら売りから一財を成し、始めた百貨店。
昭和40年後半。駅周辺にはアパレルの問屋街が立ち並び、活況を呈していた頃。
デパートの入り口には岐阜放送のサテライトもあり若者のデートスポットでした。
今は昔。山勝はパルコに吸収され頑張っていましたが、三年ほど前に閉鎖。今は空地となっています。一等地が空き地とは寂しい限りですが、何時の日にか、賑わいを取り戻してくれればと・・・・。
そんな事を思いつつ、うつらうつらと、していたのでしょうか?
目の前に、これ父さんのと、娘が差し出す「福袋」。俺の?と、開いてみると、神々しいばかりの宝船。
「おいおい。この福袋、凄いね。こりゃ春から縁起が良いわい」と、孫娘の顔を見て大笑いしたところで、
「何をニタニタしながら、よだれ垂らして寝てるんですか?気持ちが悪い。」
「晩御飯も食べないんですか?〜」と毒づかれ、「ハッ」と目が覚めた、元旦の夕暮れでした。
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