飛騨・高山暮らしと家具の祭典

伝統文化の保存・継承・振興。
先週。飛騨高山世界生活文化センターで開催された「2009飛騨・高山・暮らしと家具の祭典」を覗いてきました。家具だけじゃなく指定管理制度で運営されるセンターの活性も感じてきました。
会場全体に漂う木の香り。今年の祭典のテーマは「おもてなし」。受付の女性たちの爽やかな笑顔にテーマが滲む。手に触れてみる机(テーブル)。その磨き上げられた感触は、匠の温かさが伝わる。
展示された椅子(安楽チェアー)に座ってみる。精錬されたデザインと人体工学に裏打ちされた座り心地の良さ。培われた伝統に裏打ちされた安ど感が、とても爽快。
テーブルに置かれた春慶塗のワイングラス。手に取ってみる。おもわず軽いとびっくり「これが木で??」ワインを手のひらで味わいながら飲むよう。伝統工芸と異文化の組み合わせが楽しい。
部屋の片隅に、なければならない。タンス。でもそれはタンスではない。存在感があって、でも邪魔にならない佇まい。木と暮らす日本人の心の奥底と同化するようなタンス(物入れ)。
「おもてなし」は人と人とを繋ぐコミュニケーションツールかと思っていたが。そこに在るだけで、人が「ホッ」とする家具。それも「おもてなし」の心なしでは存在しない。飛騨の家具に、おもてなしの深さを学んだ。
会場の飛騨・世界生活文化センター。実に凝った作りの建物だが、訪れる人には、少々使い勝手が悪いが、それは器の話。問題はどんな中身を詰め込むのかに掛かっている。
家具の祭典を覗いて、運営する関係者の創意工夫が随所に感じられ、センターが活き活き蠢き、飛騨人の伝統や文化を保存・継承・振興しつつ、新たなものを創造しようとする熱い思いが伝わる。
そう言えば、民主党の2009インデックス(政策集)には日本の伝統文化を保存し、さらに新たな文化を創造する基盤を強化するため、文化財の保護、工芸の継承、教育における体験鑑賞など、伝統文化を保護、育成、振興するための環境整備を行うと記してある。
文化センターの活動には、子供教育の一環として、音楽・芸術などの活動(市民の手でミュージカルを創造)にも注力していると聞く。飛騨・高山の伝統文化の継承に政治の光が当たれと願う。
飛騨・高山の伝統工芸である家具づくりが、若者に継承され、発展することを祈る。
                                     Goto.
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弊社発行「さるぼぼ倶楽部9月号」        飛騨童話会議2009パンフレット

コメント

  1. Goto より:

    驚いているんですが。私の周りにいるかなりの経営者でも。民主党のマニフェストを読んでませんね。それで、この国のことが分かるのでしょうかね?情けない話です。活字には文字通り文字の意味がありますが、その他にも行間に意味があります。だから、活字は面白いのですが。チラシの表題だけ見て、その商品の良し悪しを判断するような消費者に良い買い物が出来るはずはありません。社会の一線に立つ人は、民主党のHPを開けば、政策集全文掲載されています。一読されるべきだと思うのですが。但し、恋も愛も出てきませんので、面白くありません。でも、友愛の精神は詰まってます。       Goto

  2. たんぽぽ より:

    秋の高山祭りの登り旗が今日から市内に。日本の地域の伝統芸術は、その地域の人たちが、こつこつと築き上げてきたものなんですね。思い出します。昔、若いころある会計士の先生に「伝統を守って商売頑張ります。」と言ったら「ばか!伝統なんか棄てちまえ!」と言われたことがあります。
    伝統ばかりに頼ってると、時代が去って行ってしまうことがあります。時代に合わせた創意工夫も必要だと思います。陶磁器産業のあのノリタケでさえも大変です。良いものを大切に長く使う心がけが、今の日本に少し足りないような気がしています。志野焼きの徳利とぐい飲みで一献。または、唇が切れるような薄い美濃焼きのお猪口で一献。酒も肴もおいしい秋本番になりました。