コンクリートから人へ

変わらなければならないときには、変るべきです。
政権交代による変化が顕著になってきました。「コンクリートから人へ」の意味を考えてみたいと思います。建築土木業がどのような方向性になるのか?ここに一つの指針があります。
「木材住宅産業を地域資源活用型産業の柱とし、地域の自立と振興を推進します。」(産業における建築業の位置づけを、地域との絡みでみています。私はとても重要なポイントだと思います。)
「伝統工芸を継承する技術者、健全な地場の建設・建設産業を育成するとともに、施工者の技能が客観的に分かる仕組みを作り、消費者が安心して注文できるようにします。」(林業の育成をベースに、大工、左官などの建築技術者を育成しつつ、「地産地消」で木造住宅を推進するとの考えです。)
「間伐が遅れているところは、集約化施業によって山村を活性化し、近くの山で採れた木で家づくりができるようにします。」{日本は山国(とくに岐阜は木の国、山の国です)林業重視の姿勢です}
これが、新政権の住宅に関する方向性です。どこに書いていあるかと言いますと、マニフェストの基になる、民主党の2009年度政策集(インデックス)、国交省の項目「木造住宅と国産材の振興で、地域に息づく家づくり」です。
果たして、この通りになるのかどうかは、様々な事情が絡みますので、分りませんが。ただ、言えることは、「コンクリートから人へ」の基本理念にそって、公共事業が削減されます。
その象徴が、143のダムの見直し。見直しとは中止することです。公共事業に関わっている人たちにとっては、死活問題ですが、その分野で働いていた人達に、林業や、木材住宅の仕事に転換するよう促すのも、この政策の大きな目的の一つです。
「コンクリートから人へ」と言っているのですから、産業の転換は求めていますが、人を殺すような施策は取らないのが政権だと思います。建築土木業と言っても、様々です。
そんなに簡単に、公共事業中心から、他に変われるか?との意見ももっともです。
でも、政権が変わるとは、そういうことです。それを犠牲者とか被害者と捉えるのは間違いです。
10月9日付け日経新聞(写真参照)に、ハウジングメーカーの広告が掲載されました。
その中心は、木造建築をベースにしたものです。さすがに、大手企業。めざといです。
政権交代によって世の中は、急激に変わりつつあります。木造住宅の推進などはその良い例です。
そのことを、いち早く理解してのハウジングメーカーの広告展開ではないかと思います。
世の中の変化に付いていけない業界、業種もあるかもしれませんが、社会変化、経済活性化の手助けをするのも、広告の仕事の大きな役割ではないかと考えています。
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10/9 日本経済新聞
 

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