棚卸

時代の変わり目を理解するのは難しいものですね・・・・
普通の家庭では、年の瀬に一年の垢を落とす大掃除をやります。企業や商店は年度末に、在庫を棚卸します。国の実施した事業仕分けは、政権交代によって始めて実施された国の棚卸です。
先般、事業仕分けの中核的役割をに担った「構想日本」の代表をよく存じ上げてる方に、事業仕分けの本来の目的について伺いました。マスコミが、如何に、自分勝手なのかを改めて知りました。
まず、マスコミの影響で、政治家は勿論、かなりの識者までもが、仕分けを予算査定の手段だと思っている。リストラを構造改革だと知らず「首切り」だと勘違いしているように。
事業仕分けとは「決算審査」であって予算査定ではない。自治体の予算を「一つひとつ洗い直し、どの程度住民にとって生きているのかをチェック」するのが目的。だから査定ではなく、事後審査です。
それが、マスコミに乗ったことによって、実施された事業の妥当性、効果の有無に限ったものが、政策評価にすり替わってしまった。だから、科学者や音楽家、芸能人などが政策の必要性を訴えている。
政策の仕分けは、政治家がやるのであって、予算と決算を混同しては混乱するばかりです。
それに、不思議なことだが、税金を使って政策を実施する人たち(話題になっている著名人達)は、新政権の政策づくりの新ルールをまったく、理解していない。
民主党政権は、前政権と違い、陳情を党に一元化している。それをマスコミは小沢幹事長の権力の一元化などと揶揄しているが、陳情は政策です。政党政治ですから、党が政策を棚卸して、政府に提言するのは当たり前。
それを、仕分け同様に、内閣と政党の在り方を理解せずにマスコミが報道するものだから、国民の誤解を招いています。政権交代で何が代わったのか?民主党は何を変えたいと思っているのか?
マスコミは、前政権との違いを、もう少し理解して報道しないといけません。ましてや、今回実施された国の事業仕分け。その意味を、生みの親である「構想日本」の代表に取材する必要があるのではないでしょうか?
世の中の勘違いのほとんどが、マスコミの便宜的な手抜きによって起こっています。マスコミは世の中を導くものではありません。だとすれば、もう少し丁寧な取材、内容を理解した報道が必要なのではないでしょうか。
良い機会です。マスコミの報道内容も、一度棚卸してみるべきではないでしょうか。
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