明日に向かって、跳ぶ!

日本はうまくいく。と思うことから、日本はうまくいく。
後、数日で、1月も終わり。月日の経つのが本当に早いと、膨らみ始めた庭(隣の庭ですが)の白梅を眺めています。私は、今年の新年は、4月1日だと思っていますので、今月は年末気分です。
3月の決算が終わるまでは正月は来ないと、2,3月に向け気合を入れっています。
先ごろ09年の書籍・雑誌の推定販売額が発表されました。21年ぶりに2兆円を下回ったそうです。
朝日新聞は「雑誌販売落ち込み最悪」との見出しで減少傾向が底を打つ気配は全くないと伝えています。
そんな出版業界の暗い現実ですが、しかし、この状況でも実売部数が急伸している出版社があります。広告収入も10%以上アップ、女性雑誌は独り占めに近い状態です。素晴らしい出版社です。
その名は、宝島社です。私は、宝島社の好調の原動力を知っています。いや、その秘密が分かりました。1月4日付朝日新聞の掲載された新年にあたっての、宝島社長の決意の広告から。
1月の末にピントが外れているかもしれませんが。我社の新年までには、まだ2カ月あります。
ここに、その広告コピー全文を紹介して、新年に向けての、決意にしたいと思います。
広告業界も出版業界と同業。日本中が状況は同じです。参考にされればと思います。
「明日に向かって,跳ぶ」・・・・・・・
あけましておめでとうございます。しかしながら、「いや、たいしておめでたくなんかないよ」と思われている読者の方も少なくないんじゃないでしょうか。
政治家や専門家は、よく「景気の二番底がくる」と言います。それをまた、メディアがこぞって取りあげる。「この先に行くと底が抜ける」。そう言われれば、人間、前へ進む気も萎えるというものです。
 二番底が来る。という言葉は、どこか「外に出ると事故にあうよ」というのに似ている気がします。そう言われたら誰も否定できない。否定できないからみんな内にこもってじっとする。じっとしてカラダも動かさないから、どんどん元気や精気がなくなっていく。まさしく今の日本はそうではないでしょうか。
 そう、今この国が不景気だとしたら、いちばんの原因は、「この国は不景気だ」「この国の将来はダメだ」と必要以上に言い過ぎることだと思う。そうやって出てきた言葉を、悪い意味で現実が追っかけて行く。それこそ心理不況というものです。
 この国の社会インフラやサービスの便利さ・正確さ・丁寧さ・清潔さについて、旅行や駐在で日本にきたことのある外国の人々に尋ねてみるとわかります。わたしたちが当たり前のことと思っている日々の生活環境が、どれだけ進んだレベルかということを。
 国と自治体の借金があわせて千兆円を超えた、的なことばかりが取りあげられます。でもその一方で、「さて、約千五百兆円という莫大な個人資産をどう活かすか」というアナウンスがあったら、資産がない人でもちょっとドキドキすると思いませんか。
 イギリスBBCの調査による、「世界に良い影響を及ぼしている国」に、日本が毎年トップランクで挙げられていることを知ったら、日本人はもっと誇りを持てるのではないでしょうか。
 まさにものは考え様。「高齢化」と安易に括りがちな今の日本を、別の見方からひとりの人間に喩えれば、知識も経験も積み、窮地からの脱出という他の人が思いもつかないような奇跡を何度も成し遂げ、またこれから他の誰もが進んだことのない道の先頭に立ってる人、という、全く違う人間像になるはずです。
 明治維新から日露戦争から第二次大戦後からこのかた、「自分たちは捨てたものじゃない」と無我夢中で周りを鼓舞してきた人たちが。険しい山とか波とかを越えて、この国、それどころか世界を、前へ前へと進めてきたのではないでしょうか?
 そういう意味で、まずは鳩山総理。いろいろと大変つづきで、ついつい無表情になってしまうのもわかりますが、今年こそ「日本はすごい国なんだから、できる!」と、国民にもっと勇気の出る明るい言葉と表情を、是非とも放っていただきたい。
 そして、メディアには問題点を問題点として暴くという権利と責任がある、ということを自覚したうえで、宝島社はあえて言いたい。こういうご時世だからこそ、暗い雰囲気を吹っ飛ばして、人々の気持ちをポジティブにするような「元気になるメディア」としての役割が、メディアには必要なんじゃないか。
 景気の二番底が来る、みたいなことばかり並べたところで、なにも生まれることはない。ダメだダメだと言われるより、「できる。」と言われて子どもが育つように、国民も国も、良い部分を指摘され、ほめられてこそ成長していけるのだと思うのです。
日本はうまくいく。と思うことから、日本はうまくいく。
                                      2010年正月 宝島社
どうですか?なぜ、宝島社が、意気軒昂なのかが分かりますよね。
心理不況に惑わされないからですよね。                      Goto
P1030787.JPG
1/4朝日新聞

コメント

  1. Goto より:

    コメントありがとうございます。
    そうですよ。こんな素晴らしい黄金の国ジャパングが、しょぼくれててどうするんですか。ですよね。海外で頑張っている同胞のためにも、明るくいきましょう。        Goto

  2. ブラジル より:

    海外生活者にとって、日本の動向は大いに関心があり、高い受信料を払ってもNHK衛星放送は毎日見ていますが、母国は経済も政治も社会も暗い話題ばかりだと気がめいっていました。
    NHKとは無縁の宝島社の新聞広告は、GOTOブログで初めて知り、その文面にとても勇気付けられました。
    日本もまだまだ捨てたモンじゃない・・・・・と。