広告のこんな役割もあるんですが・・・・
日本農業の最大の問題は、食料自給率が先進国で最低でも、海外から農作物が廉価で輸入されるからでもないと、私は思っています。では何か・・・・担い手がいなくなることではないでしょうか。
その担い手を繋ぎとめようとと、次年度からスタートする政策が、農業戸別保障制度です。戦後の日本は、工業生産力を高め貿易を振興させ国が繁栄しました。その見返りが、農業の衰退であり地方の崩壊です。
政権の目玉政策で農業従事者の減少に歯止めが掛り、問題解決に繋がるかと言えば、無理です。月々一万円の支給で、農業の担い手が増えるとはとても思えません。無策とは申しませんが、根本的な解決ではありません。
ではどうすればよいのか。農地を国が管理すればよい。そして旧ソ連のようになソフオーズや、中国の人民公社、あるいはイスラエルのキブツのような社会主義的集団農場をすればよいのですが、そんな、無茶なことができる筈がない。だとすれば、どうすべきか?
様々に入り組んでいる農地法や農業関連法案を改正して、大規模農業を可能にすること。農業の法人化、工業化を推進することで企業が参入できるようにすればよい。そうなれば、企業が農業経営を考え、担い手を雇用することができます。
そうなりつつありますが・・・・スピードが遅すぎます。
問題は、農業は農業従事者のモノであって、それ以外の参入は認められないと言う、2000年に亘る農耕民族である日本人に沁みついた固定観念が、邪魔して、政治家が腹を括れない。法改正できないことです。
このほど、日本株式会社の機関誌・日経新聞が企業(食品メーカー)のこだわりは農業から始まっているとのキャンペーン広告を掲載することになりました。私は面白い企画だと感心しています。
テーマは「日本経済は、元をたどれば農業です」。あらゆる食品は元をたどれば、畑やたんぼ、牧場にたどり着く。だとすれば、食品企業は、専用の農場を契約する。肥料の研究を始める。先進の技術を導入するなど。農業を原点として成長するとの主張広告です。
農業の振興が日本経済の活性化、活力源になるとの発想は、逆転の発想ですが、食品企業の要望や要求を満たす農業が、担い手を増やすことになるのではないでしょうか。
企業の農業に対する真剣な姿勢を示すこんな広告もあることをぜひ理解して欲しいと思います。
この広告を企画した日経のクロスメディア営業局に敬意を表します。 Goto
3/26日本経済新聞
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