広告考

訴える力、行動を起こさせる力・・・・・・
「たいへんよくできなくてもいいんです。」(写真参照1)2010年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」テーマ「元気」の最優秀賞「元気にさせるハンコ」のコピーです。
この賞は若いクリエイターの独創性や斬新さを養う目的で日本新聞協会広告委員会が主催する賞です。元気を正面で捉えるのではなく斜に構えたコピーが評価の対象になったようです。
私は、この作品に少しも「元気」を感じませんが、著名な審査員の方々は、高い評価をされたようです。サクラマークのハンコ、私は子供の頃から、「大変良くできました」を貰った事がなかったものですから、たまに貰うと、とても嬉しくてまた頑張ろうと「元気」になったものです。
広告は主観的なもの。感覚的なものですから。訴える力がなければないりません。行動を起こさせる力がなければなりません。広告を創る若いクリエイターに求められることです。厳格な審査の結果選ばれたのですから、クレームを付けるつもりはありませんが、どうも、訴える力が無い気がします。
こんなことは無いと思うのですが、作者の所属が審査に左右したとするならば、残念です。
2010年度第59回朝日新聞広告賞(写真参照2)の各部門の作品が出そろいました。創意工夫が凝らされた57作品が並んでいますが、私には気になることがあります。
スポンサー名をよく見てみますと、各部門実にバランス良く揃っています。バランス良くとは、広告予算の多い企業と、個性ある企業が、と言う意味です。この中から、優秀作品が選ばれるのでしょうが、私としては、広告予算の多寡では選ばないで欲しいと思います。
大きな予算を持つスポンサーの広告が、賞に値する広告だとの風潮があります。広告とはそう言うものだと、思いたくありません。有能な選者達には予算がなくても素晴らしい広告ができるのだとの視点を持って選考を願いたいものです。
とは申せ、第30回新聞広告賞の新聞広告大賞受賞作品(写真参照3)は、素晴らしかったですね。12/31の読売新聞に再び三たび掲載されましたが、電球といえば東芝、その東芝が120年間造り続けた白熱電球の製造を中止して、LEDに移る。
成熟した企業の姿、感謝が滲み、電球の温かみが伝わると同時に、日本のものづくり何するものぞ!そんな秘め決意が新聞広告ならではの深いメッセージとして感じられます。
広告は社会を映す鏡です。もしもこの世に広告がなかりせば、社会は真っ暗です。明るい日本を創るには広告クリエイターの頑張りがなくてはなりません。我が社は、訴える力、行動を起こさせる力のある広告を作り続けて参ります。 Goto
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参照1:12/30日本経済新聞   参照2:12/23朝日新聞     参照3:12/31読売新聞

コメント

  1. Goto より:

    このブログに広告主と申される方から、お叱りのコメントをいただきました。
    内容は我が社の社員にブログで訴える私の考え方や弊社の理念にそぐわぬモノがいて失望したとのことです。社員やスタッフがお客様に不快な思いをさせた責任はすべて私にあります。誠に申し訳ありません。心よりお詫び申し上げます。私自身が未熟ゆえであります。Goto