金曜の夕刊

8ページに込められた最高のエンターテイメント。
こんな風に意識したことは始めてです。夕刊は最高のエンターテイメントだと。新聞の最近の傾向は、日経の電子新聞が引き金となって、朝日のデジタル化で、新聞の有料ネット化が本格化しています。
NIE(新聞を使った教育推進運動)で子供新聞の発行。読売についで、中日(東京新聞)も来月から、発刊を発表。そして、デリバリー(印刷や配送、配達など)の共同化、新聞社が主催する事業の共通化も進み、更には、夕刊廃刊に舵を切っています。
昨今のライフスタイルで、朝夕二度、新聞を配達する必要があるのか?粗方のニュースはテレビとネットでリアルタイムに入手できる時代です。そんな流れの中で、経営的にロスの多い夕刊廃止の動きが加速しているのは必然なんでしょうが・・・・。
先週の朝日新聞の夕刊。立てページ8頁ですが。映画の案内広告(金曜日の夕刊こそ映画案内の宝庫です)と最近監督としてもメキメキ、北野たけしさんと早晩肩を並べるんじゃないかと思われる松本人志さんの公開作品「さや侍」制作への思いが掲載されています。
実に面白い映画に賭ける発想だと改めて、彼の凄さを知りました。
対抗5面には、毎週、映画と演劇など地元のエンタメ情報満載なのですが、日活100年と題して、海外で回顧上映会が大好評の特集。大笑いして観たフランキー堺さん主演の幕末太陽伝の懐かしい写真も。映画ファンなら読み逃せない紙面です。
2面には東大学長と文部大臣を務めた有馬朗人先生の俳句の師である山口青邨さんの俳句に込められた一徹な人生が紹介。俳句の奥深さに触れ、読み応えがあります。
たまたまなのでしょう。6面には結果的には無免許運転になってしまた石川遼君の無念そうな写真と、ファンに申し訳ないとのコメントが。3面は文字通りスポーツ。サッカー元日本代表の鈴木隆行さんが35歳で被災地のクラブで再起動と、元気の出る記事が。
それに、1面は宇宙飛行士古川さんの「ありがとう、頑張ります」のメッセージ。圧巻は、7面に囲みで掲載された、村上春樹さんのカタルーニャ国際賞受賞式での「核にノー叫び続けるべきだった」とのスピーチ。
どうですか。夕刊って凄いでしょ。次の日の朝には、紙くずになってしまうのですが、でも新聞人が心を込めて作る最高のエンターテイメントです。こんな素晴らしい文化「夕刊」を廃刊にしないで欲しいと思うのは、私だけでしょうか?
頑張れ!全国の夕刊編集者諸氏・・・・・Goto
6/10朝日新聞 夕刊
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    1面        2面        3面        4面 
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    5面        6面        7面        8面

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