下町ロケット

芥川賞該当なしで・・・胸を撫で下ろしていませんか?
結構・・・かなり私的には嬉しいニュースです。第145回の直木賞に池井戸潤さんが決まったことに。理由を述べます。最近、ごく最近、彼の作品「空飛ぶタイヤ」を読んでみないかと誘われ・・・お借りして読んだばかりだからです。
内容は企業小説で・・・旧財閥系の自動車メーカーが腐敗堕落しているさまをリコールを背景に、中小零細企業の二代目が、従業員に支えられながら、何とか信念を曲げず生き抜く様を描いたモノです。
田舎の中小企業の経営者とては・・・我が身と置き換える積りはありませんでしたが、何ともならない状況に悶々とする姿、金策に追われながらも、地銀が救ってくれる場面など、目頭が何度も熱くなりました。
そんな、グッとくる小説を読んだばかりで、その作者が直木賞。偶然とはいえ嬉しい。おまけに、我が故郷、岐阜県の出身だったこと。ご両親の素敵な笑顔が地元紙に掲載されていましたが・・・そのコメントがまた、温かい。(この親にして・・・と言えそう)
それと、このように実績があり、力のある作家が、正当に評価されたのがまた、喜ばしい。芥川賞の該当なしも素晴らしい・・・このところ、この所とは、ここ5,6年・・・まだ世間も知らない、年端もいかないような子供の未熟な作品が受賞していた・・・(読むに堪えなかった)
斜陽著しい出版界にあって、商業主義優先の選考も分かるには分かるのだが・・・・あまりにも駄作が選ばれ、ないよりも、まともな選考委員各位が・・・忸怩たる思いだったのだろうと拝察するに・・・該当なしを決めた時には・・・・安堵と万感の思いで、胸を撫で下ろしたのではと・・・推察します。
芥川賞の該当なしが、とりわけ、直木賞を引きたてて、大いに結構、喜ばしい。
私的には、購読を止めようか、続けようかと悩んでいた??文藝春秋の次号・・・直木賞全文掲載が楽しみになってきた。が、残念ながら・・・・芥川賞は全文掲載だが・・・直木賞は掲載されない。しかし、選考理由は掲載されるので、選者の思いを読んでみたい。そんなで、次号も文藝春秋を購読することにします。
池井戸さんの出身地、岐阜県八百津町とその周辺地区は昨年の7月15日の集中豪雨で可児川が氾濫、八百津町は局地激甚災害」に指定されました。復興が進む地元にこれほどの吉報はない。池井戸潤さんの直木賞受賞を心から祝福します。
勿論・・・早速に受賞作「下町ロケット」を購入して、読んでみます。   Goto

コメント

  1. Goto より:

    読書家ですね。
    感服します。「果つる底なき」読んでみます。本はイイですねぇ。ワクワクします。
    寝不足になりますが。
    Goto

  2. レモンハート より:

    空飛ぶタイヤ読みました!
    作者の心の熱さが伝わり、どんどんひきこまれていく、まわりの温かい人たちの登場には、ついに泪。読み終えてお客さんでもある日野自動車(東濃ディーラー)さんに読んでみて下さいとオススメ本を紹介しました。何と、この本に感動され社員全員に配布することに…。この本には人を感動(熱く)させるものがありますね。
    池井戸作品では他に銀行の暗闇を描いた「果つる底なき」も読みました。これも凄く熱い作品でした。さっそく「下町ロケット」もよんでみます。