ポピュリズム政治の限界・・・
ガサツな私にしては、ロシアを研究する稀な友人から、「現代 ロシア経済論」を上梓した読んでみてはと送って頂いた。・・・この歳になりますと・・・世界経済の学術書を読みこなすのは・・なかなか・・・骨が折れるのですが。
序章での、「2000年にプーチン大統領が登場すると、規律強化によって、ソ連からロシアへの移行過程において生じた波乱に満ちた市場経済化も収拾を迎え、2005年頃からの世界的な資源、エレルギー価格の高騰によりロシア経済は活況を呈するようになった」との分析と・・・
「日本の自動車産業がロシアに相次いで、工場を建設。今後ロシアは日本からの大きなマーケットになる可能性がある。サハリンで進められている油田、天然ガス開発は、日本へのエネルギー供給をスタートさせており、東シベリア太平洋石油パイプラインが完成すれば、近い将来、シベリア産の原油が日本へ輸出される日は来れば・・・
日本とロシアの経済関係が強まることはあっても弱まることはない」との書き出しに納得。・・少し・・頑張って読み始めました。(まだ、第?部・・・・・「市場経済移行の推移」まで進んだ程度ですが)
作家の佐藤優さんが、メドベージエフ大統領とプーチン首相が2012年に交代。双頭体制が続く理由を「メドベージェフは、なぜプーチンに敗れたのか。一つは側近政治を行った。もう一つはポピュリズムに依存した政治を行ったからだ」と明快。
取分け・・・北方領土・国後島への訪問は、ロシアの知的リートと政治エリートにポピュリズム外交の危惧を抱かせた。その結果、彼は指導者として力不足の認識が共有され、大統領選出馬断念に追い込まれたと分析している。
更に・・・プーチンが大統領になれば、北方領土の交渉が具体化する可能性がある。日本へのLPGの供給量を増大させると意向も表明している。だとすると、「現代 ロシア経済論」の序章にあるプーチンの積極的な市場経済主義が推進され・・・・日本との経済関係は改善されるのではないか。と、期待するのですが・・甘いでしょうか?
ロシアにはポピュリズムに走る政治家は指導力がないと断罪する厳しさがある。
それに比べ・・日本の政治家は、なんと軟弱なのでしょう。これでは、日露の経済が強化されても・・プーチン大統領のしたたかな外交、経済に振り回されるのではと・・・心配です。 Goto
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