何を書いても良い、そんな驕りを戒めたい。
民主党前原政調会長が、定例記者会見への産經新聞記者の出席を拒んだ。理由は、産経が前原氏に「言葉ばかりで、結果が伴わない人」の意味で「言うだけ番長」との表現で5ヶ月余りで数十回も誹謗中傷を繰り返したからである。
私は、前原氏の「事実に基づかない悪口」「受容の限度を超えたペンの暴力」ではないか。との指摘を支持する。排除あってしかるべきだと、出席拒否の姿勢を評価する。
朝日新聞は社説で「私は君の意見には反対だ。だが、君がそれを主張する権利は、命を賭けて守る」との先人の言を前原氏に贈ると、会見取材拒否を批判している。
如何にも格調高い社説だが、八ッ場ダム建設の中止が果たせなかったのは、前原氏の責任だ。だから「言うだけ番長」とのレッテル貼りは間違いではないと産経の誹謗に根拠を示す。果たして、そうだろうか?
八ッ場ダム継続の予算をつけたのは、前原氏ではない。彼は、国交大臣を辞任した以降も、無駄な公共事業は廃止すべきだとの主張は一貫している。マニフェストから逸脱したのは、彼も含む民主党ではあるが。
別段、彼を擁護する積もりもないが。昨今の新聞の質の低下は目に余る。朝日の社説的に述べれば産経の「言うだけ番長」を執拗に繰り返すのを意見と言えるだろうか?まともな意見ならば、反対意見でも命を賭けて守る価値はあるが。事実無根を臆面もなく書き連ねる週刊誌以下の中傷に価値はない。
民主党は記者クラブ制度に疑問を持ち。公平な取材を保証する政党。大新聞が毛嫌いするフリーランスにも取材の門戸を広げている。自民党政権時代と大違。そんな、民主党の報道開放姿勢が、気に入らないと、新聞各紙が、この取材拒否を逆手にとって、前原氏を逆批判するとしたら。あまりにも料簡の狭い話ではないか。
朝日を始め大新聞こそが主張せねばならないことは、むしろ産経の行きすぎた「言うだけ番長」であり、新聞なら何を書いても許されると言う驕りを戒めることではないかと、思うのだが。
この話。密室で和解が成立したようだが。何とも後味が悪い。Goto
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