国策民営の愚

再稼働とは別に、第一原発のプールを修復せよ。
私は、段階的原発廃止論者です。原発事故から一年余。果たして、事故を起こした原発の現状はどうなっているのか?政府が示した工程表はどこまで進んでいるのか?そうです。事故以前と比べ、どの程度修復され、安全性が確保されているのか?
最近事故原発そのものの報道がめっきり少なくて、どうなっているのか?さっぱりわかりません。福島第一原発の4号機の核燃料プールが崩壊する可能性が、高いとの海外からの指摘があります。考えて見たい。
その前に。段階的原発廃止論者とは、再稼働推進派でもありますので。その理由を。代替エネルギーが確保できない現状で、再稼働をしなければエネルギー危機が。脅しでもなんでもありんせん。現にこの四月から東電は工業用料金を値上げした。メディアは東電の手法を批判するが、冷静に考えれば、値上げ止むなしだ。
今回は工業用だが、秋には、家庭用が値上げされるのも必須。いくら、東電に合理化を迫っても限度がある。莫大な原発補償を支払うには、税金か。電気料金しかない。さらに、原油、天然ガスの高騰は遺憾ともし難い国際事情。火力発電所に頼れば、イラン危機でホルムズ海峡が封鎖されるようなことになれば。更なる料金値上げも覚悟せねばいないまい。
電力節約で耐えるなんて。そんな覚悟が国民にあるだろうか?私には疑問である。安全性を何段階かに渡って、確認した上で(それも、本当は、アリバイ作り以外にないのだが)稼働させるしかない。秋の家庭用の値上げで、そうなる。
で、話は戻りるが。原発事故から一年余。事故以前と比べ、どの程度、修復されたのか。安全性が確保されたのか。最近の報道では、さっぱりわからない。現に、崩れかけたままの4号機建屋内のプールには460トンの核燃料が水に浸されている。もしも、プールが壊れ、水が無くなれば、核燃料は過熱、莫大な放射能が飛び散る。原発事故報告書でも4号機のプールが危ないと「並行連鎖型」の事故を予測している。
この問題は、電気料金値上げの問題とは、本質が違う。原発再稼働とも違う。一刻も早く、プール崩壊の懸念を払拭するのは喫緊の課題である。その不安を解消する責任は、いかに予算が掛かろうとも、国が解決せねばならない。東電も「国策だから」と、開き直ってる場合ではない。この場に及んで、「国策民営」の愚が表面化し、その責をすべて、国民が負わされるのでは、たまったものではない。Goto

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