毎秒6モーラ

人の話を聞かぬのと、話ベタは同じなんですね。
還暦を過ぎ、前期高齢者の域に近づくと、身体の機能が、昨日(笑)よりも、萎えるのが自分でも分かるほどに、衰える。しかし、その襲い来る老化を「参った」と受け入れるのか。それとも「何糞!」と抗うのかで、これからの人生が変わってくる。
私の知人(物凄く優秀な奴)に「話言葉」が一本調子で、それも低音。仏頂面で「ぼそぼそ」となにをしゃべってるのか。さっぱり聴き取れない(こちらの耳も遠くなったのかも知れないが)奴がいる。良くそれで経営者が勤まるなぁ。良くそれで奥さんに愛想尽かされないなぁ。と。
話し上手にはそれなりのセオリーがある。まず、話す速度。相手に話を聞き取ってもらうには「毎秒6モーラが最適」だそうです。モーラとは聞き慣れない単位だが、韻律学における音韻論上の単位で1単音節に相当するとされる音の長さのことで「拍」ともいう。
何だかこむつかしいのだが。簡単なこと、「拍」とは一文字のこと。俳句とか川柳は五・七・五で17拍(17モーラ)ってこと。で、人が聞きやすい文字数は毎秒6文字の早さで話すと良いってことになる。(毎日新聞より)
で、くだんの友人に。「ボソボソ」と早口でしゃべるのを止め、もう少しゆっくり・・・一秒に6文字を意識してしゃべれば。それと、低い声は「悲しみ」と受け取られやすいから。高い声で。高い声は「喜び」だから。それだけで、聴いてもらえる。
それから。こりゃ努力しても無理かもしれないが。その仏頂面を何とかせよ。日本人は目を重視。目が笑ってると「口」がへの字でも「笑顔」と判断する傾向にあるんだって(米国人は口の動きを重視するそうだ)。そんな怖そうな目をしないで優しい、にこやかな目をして、人前でしゃべれ。
人前で上手に話す人のお手本は、聞いている人の目を見ながら話す。話の途中で無言の間を入れ、聞いている人の理解を待つんだって。わかったかい。で、その友人のいうこと・・・「そんな技術的なことで、話が上手くなれるなら、もっと早く教えろ、今更遅い」
「女房には愛想つかされ。仕事はさっぱり。もう、歳や。人生店じまいじゃ」だと。「なにを言ってる。参ったと諦めるのは、棺桶に入ってからや」「何糞!」って発奮すれば、人生変わるさ。と私。
負け犬なら、誰でもなれる。毎秒6モーラで、話す訓練するだけで、人生変われば、楽しいじゃないか。と、思うのだが。人の話聞かぬ奴と、話し上手なれぬ奴が同じだとわかると、なぜか。寂しい。Goto

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