反原発運動

悔しいが、オイルメジャーがほくそ笑んでいる。
この夏の電力需要。ピーク時にショートするのではと国権で大飯原発を再稼働させた関西電力。このところの検証では、再稼働の必要性はなかったのではとの報道が流れ即時原発廃止派を勢いづかせている。彼らの「原発再稼働は福島への背信行為だ」との声に頷くのだが・・・・
大企業は、下半期に入れば瞬時に、13年度の決算予想が発表できるのだから。大したモノだと、皮肉りたくもなる。中電が発表した最終赤字600億円との決算予想。火力発電所用の原油や液化天然ガスの燃料費増加が、原因。浜岡原発を再稼働させねば、電気料金を値上するとの、脅しのようなタイミング。
現実に、大震災以前に比べ、原油代で2兆円。天然ガス代で2,5兆円。4.5兆円の火力発電燃料費が増加している。(日本エネルギー経済研究所発表)反原発派はこのデータも信用できぬというが、そこまで言い出せば、身も蓋もないだろう。
しかし、日本が貿易赤字に転落したのは事実。その最大の要因が化石燃料代の急増であるのも事実である。貿易収支は経常収支の黒字でなんとか黒字を保っているが・・・・。
アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油の価格が「欧米による追加金融緩和への期待」で、続伸。高値をつけている。また、ナフサ(粗製ガソリン)の東アジア地区の価格が上昇。1トンあたり1000ドルをつけた。それに、インドで、ナフサを石化原料として輸出するのを控え、利幅の高いガソリンに精製、ナフサの需要が締まり始め、ナフサ争奪戦が原油の高騰に火をつけている。
国際的に原油や液化天然ガス高騰が避けられない状況。原発を再稼働させないとすれば、将来のクリーンエネルギーへの転換とは別に、火力発電に頼る以上は、如何に高騰しようとも、化石燃料の輸入で賄わねばならない。
だとすれば、電力会社は、赤字決算予想を恫喝的に発表するのではなく。化石燃料代が膨張するとするだけでなく、新興国のエネルギー需要も、国際経済の動きも、化石燃料は先物や投機に使用されていることなど、丁寧に説明すべきである。
百田尚樹さん著の「海賊と呼ばれた男」を読んだ。なぜ、彼がこの時期に、出光興産の中興の祖を題材にしたのかわかった。日本の石油は、戦後一貫して、勿論、今もなお、オイルメジャーに牛耳られている。
彼らは、日本の反原発のうねりが大きくなればなるほど、儲かる。だから、ニコニコと微笑みながら、金勘定している。電力会社はそのことも含め国民に訴えるべきではないか。PR活動が間違っている気がする。それにしても、油が証明する通り、日本が米国の従属国として弄ばれているのには我慢がならない。Goto

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