化学反応

田舎でも教養新書の読み比べでフェアを開催して欲しいものです。
この試みに、言論・出版界の意地をみました。複雑化する現代社会。事象のすべてを把握することはできませんが。ニュース的な理解ではもの足らず。もう少し、深堀して理解し、教養として身につけたいと思うことが多々あります。
そんな時。本屋さんで・・背表紙を眺めながら。思わず手を伸ばすのが。173×105cmの新書版。新書の発祥は、1936年に英国で発刊された「ペリカン・ブック」(170×100)日本では1938年に岩波書店が書下ろしで、現代人の現代的教養を身に付けるのを目的の岩波新書として創刊されのが始まりとされてます。
新書の主旨は主旨として。面白いのは。出版社が、同じテーマを新書で、競い合ってる図です。
こっちの出版社で「中国と向き合う」ための知識が詰まった新書がでれば。あっちの出版社でも政治の面から中国を覗く新書が。更には影を炙り出すような「中国の掟」を論じる別の出版社の新書も。
本好きにしてみれば。同じテーマの新書が出版社の壁を乗り越え本屋さんの棚に集められて並べば。「現代的教養」を一層深めることができるし。思わず、もう一冊購入して読み比べて見たいと思う。
そんな受けを狙ったんでしょう。本屋さんと組んでの「第二回岩波書店・中央新書・講談社現代新書・教養新書合同フェア」(写真参照)がスタート。不況に喘ぐ出版界の新しい試みに、拍手を送りたい。
このフェアにジャーナリストの池上彰さんが。支援の寄稿を「優れた新書は科学反応を起こすモノ。例えば日本の教育についての新書を読んで。米国社会を語る新書を読んでその中に教育がテーマとして出てくると。教育に対する自分なりの問題意識が生まれる」
「自分で考えることが求められている時代」「優れた教養新書は時を超え、新しい発想や発見をもたらす。本は一生かけて、自分の中で醸成(化学反応)される」と新書の価値を語る。
そうか。新書で、教養を積んでこの時代に考えるコツを身につけねば。では、早速にわが町の本屋さんへ。アレー。そんなフェアはやってないですって。「全国の協力書店で開催中!」と広告にはあるが。残念である。これでは、田舎と都会の格差は広がるばかりか?Goto

2/6朝日新聞

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