和顔施

我が顔を鏡に写して・・・・
抹香臭い話は面白くもないのですが、昨今の株価の乱高下に一喜一憂する報道。何万年も昔の地中の様相に活断層有無を危惧する報道。野山の萌える木々に春を感じたと思えば一足飛びの夏日報道、半月も早く訪ずれた梅雨報道など・・人の世は次から次、何とかまびしいのでしょうか。
この歳になりますと、鏡をじっくり見ることもありませんが。あれもこれも、遣らねばならない。やり残したまま・・・・・時間に追われ、自分で自分を追込み・・ふと気が付けば眉間に皺を寄せ、渋ちん顔で、物思いにふける時間が増えています。
現役のさがなんでしょうが。現実に振り回され、あまりにも殺伐とした日々に、「あなたは今、微笑むことを忘れていませんか」と福島原発事故の被害者、大震災の被災者に問いかける瀬戸内寂聴さんの教えに・・俗人は俗人でしかないのですが・・世の中のかまびしさに翻弄されている我が身・・ハッとさせられ・・・
「ひとは心が笑顔でないと顔も笑顔になれないのですよ」・・・「誰と接しても優しい表現を見せることで相手の心が和み、その場の雰囲気が明るくなる」笑顔の大切さを「和顔施」と申します。優しい温かなまなざしで周囲の人の心を明るくするのが「眼施」。人に心からの優しい言葉をかける「言施」・・・
人から声を掛けられ、親切にしてもらった時など「心から感謝の気持ちを持ってありがとういう言葉を大切にする」そんな心のあり用を説く「心施」・・・。嫌なこと、やりたくないことを率先してやる。そんな心構えで身体を惜しまず働く、それが「身施」と「和顔施」の以外の・・お金がなくてもできるというお布施・・・「無財の七施」を聞いて思わず時が止まります。
「どうか笑顔でいてください。きっと幸せがやってきます。笑顔でいることは、自分の幸せだけでなく周囲の人々にも幸せを施すことになります」瀬戸内さんの「和顔を施す」講話に、殺伐とした世の中に、自分を追い込んでどうするのか。
鏡に写る顔を改めて見直し・・・「和顔・和顔」と。Goto

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