ノーベル・物理学賞

地方出身者の心意気に元気が湧きました。
ノーベル賞に、青色発光ダイオードの研究者、三名が選ばれました。取分け、中村修二さんは、徳島という地方で大学も就職も、そして、地方の矛盾、中央からの抑圧など地方の弊害を全て飲み込みこんで、市井の、いや、日本人の底力を証明した受賞です。
何よりも、地方の大学、地方の企業で歯を食い縛って頑張る全ての研究者の福音です。心よりお祝い申し上げます。中村教授は米国に拠点を移して十数年。「学歴はあまり関係ない。好きなことや興味のある分野があれば、とにかくやってみる。そうすれば私のようにチャンスもある」
米国が日本より優れているのは「世界中から集まる優秀な人材の厚みと、開発したものを最初から世界に売り込んでいくマーケティング力が違う」と日米の研究に対する違いを強調。日本に戻る考えは「ない」とノーベル賞受賞の喜びを語りつつ、日本の研究環境を暗に批判した。
私は率直に思うんです。人間を区別したり差別する根拠って、あまりにも、曖昧でいい加減ではないのか。地方と中央なんて基準がまかり通っています。出身大学の偏差値で人間の優劣も決まります。しかし、人間なんて所詮は皆同じ。口からモノを入れ、尻から吐き出します。
違いなど何もありません。あえて、違いがあるとすれば、自分の置かれた環境に抗う意志があるかどうかです。大概の人は環境に流され環境に飲まれ、環境に溺れることに、納得してしまうことです。
中村教授には、人は皆同じ、義理人情に流されては何もできない。環境は自分の手で切り開くもの、そんな気概が、備わっているのではないかと・・・・ノーベル賞受賞の言葉から、感じました。勿論、赤崎勇教授のリーダー論、「目的を決めたら諦めるな」との信念にも。天野浩教授の愚直なまでの研究姿勢にも。地方の心意気に、溜飲が下がる思いです。
御三方のノーベル賞を心よりお祝い申し上げます。Goto

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