PRC見解

まずは、朝日新聞社の全社員に、全文を読んで欲しいと思います。
あまり難しい問題を取り上げるのは如何なものかと思いますが。朝日新聞がスクープ記事として取り上げた「吉田調書(5/20・朝刊)」。9/11・朝刊で誤報を認め記事を取り消しました。朝日新聞社は報道・取材で名誉毀損、人権侵害、信用毀損、記者倫理に抵触する行為などがあった場合、社内常設の第三者機関「報道と人権委員会(PRC)」で実態を審理します。
その仕組みがあること自体。たいしたものだと思います。この「吉田調書」誤報事件も審理対象となり、2ヶ月間を掛けた調査の結果が「見解」というかたちで示されました。(全文・写真参照)・・・誤報記事が如何なる経緯を経て紙面化されたのか、興味がありますので、苦労しましたが読んでみました。
なるほど、この案件は、通常の取材ルートではなく「特別報道部」の特命班が担当した。特ダネをスクープするにはそんな特殊部隊がなければ、権力の牙城を切り崩し、国民に真実を伝えることはできないと、よく分かりました。ある意味、勇み足も仕方がないとの思いにもなります。
また、幾つかのチェック機能があるのですが。それが、この問題に関しては全く、機能しなかったようです。なぜ機能しなかったのか。そこが見解の本質だと思うのですが。朝日新聞全体が、「原発問題」というだけで、公正さを欠き思考停止になってしまうからではないでしょうか。
そこを「公正で正確な情報提供する使命にもとる」と厳しく糾弾しています。「見解」を受け朝日は紙面で「報道機関の基本にかかわる厳しい指摘を受けた。重大な誤りを引き起こした責任を痛感する。見解を真摯に受け止め、東電福島原発所始め、各位に改めてお詫びする」と述べ、
「社外の方々の声に耳をすまし、それを新聞づくりに生かす仕組みをつくりつつ、朝日新聞の再生プランを早急にまとめたい」「朝日新聞に対するみなさまの信頼が得られなければ、調査報道は成り立たない。全社員が全力で信頼回復に努めることを誓う」と決意を述べています。
こんな物言いは失礼ですが。この決意・・「全社員が全力で」の部分が気になります。全社員の思考を再び動かすには・・・まずは、掲載されたPRCの「見解」全文を、全社員が自分自身の問題だと考え、丁寧に読むところから始めて欲しいと思います。Goto
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