深呼吸

子供は家庭で育てるのか?社会で育てるのか?
ラジオ体操。最後に「手を広げ、胸を開いて、大きく息を吸って」と深呼吸を促して終わります。我々は日々、経済戦争の真っ只中、次々に起こるニュースに追われ、交錯する情報に翻弄されながら、何かに追われているようで息つく暇もない生活を送っています。
物事の一つひとつを丁寧にじっくり考えたり、思い悩んだりすることもなく、軽く流してしまう傾向にあります。「忙しいとは、心を忘れる」と書きます。心を失いますと、とんでもないウッカリミスや間違いを起こしやすいモノです。
そうならないためには時々、気持ちを落ち着けて、周囲を見渡し、足元も見つめ直さねばなりません。それには、深呼吸して、息遣いを整えることから始めるが良かろうと思っています。私は、早朝ウォーキングで、もうこれ以上吐けないと思うほど、顔を真っ赤にして、息を吐き出します。
そうしますと、朝の美味しい空気が(この時期は冷んやりとした)身体いっぱいに入ってきて、細胞の新陳代謝が起こります。それを何度も繰り返しますと、昨日の「うさ」が払われ、新たな気力が漲って、今日も頑張ろうとなります。深呼吸って、生きて行く上では必要だと思います。
毎月一回。柳田邦男さんが、毎日新聞オピニオンのページに「深呼吸」と題してコラムを書いています。毎回、深く考えさせられます。11/22は「子殺し連発・この国のかたち、変だ」のタイトルで、「3歳の難病の長女に食事を与えず、真冬に薄着で裸足のままベランダに縛り付け・・
放置・・・体重は3歳児の半分。死亡解剖したら、腸内にアルミ箔やロウ、玉ねぎの皮が。家の前でママと泣き叫ぶ衰弱した幼い子。空腹のあまり食べられるものと食べられないものの区別が付かず」殺された。「新潟の燕市でも、やはり3歳の長女を橋から突き落として殺した24歳の母親が逮捕された」・・・なぜこんなことが・・・・
国には変だ。この国はいつの間にこんなことになってしまったのか。と、柳田氏は嘆きながら
。児童虐待相談室件数が過去最高になる統計を示し、原因を探り、どうすれば良いかを論じています。親を処罰するだけでは解決しない。社会全体の問題と捉え、虐待児早期発見、保護の取り組みを徹底する。
子育て世帯の経済的貧困を支援する。世界的に恥ずべきレベルにある「子供の貧困率」を大幅に引き下げる具体策を打ち出す。子供は社会で育てるものという理念を国家目標に掲げ、地域ぐるみの新たな取組をこの国の文化として確立すべきなどと訴える。
子供は家庭で育てるのか。社会で育てるのか?実は、女性の社会進出の議論も含めて、この問題は簡単ではありません。折しも始まる総選挙。子育てに対して、どんな政策や考え方を持っているのか。政党や候補者選択の大きな基準だと思う。深呼吸して、一票を投じたい。Goto

コメント