シニア層市場が社会を席巻し始めたのではないか?
人口の14%が65歳以上になると高齢化社会だ。などとマーケティングの分野で議論されたのが四半世紀前の話。その後厚労省が、20%以上で、超高齢化社会と呼ぶようになり、シニア層を狙ったビジネスが盛んに取り上げられるようになった。
しかし、シニアの行動様式は多様、年齢や既成概念だけで括ることはできない。シニア向け市場の変化は急激には訪れない。勿論、医療、福祉など社会保障の分野はまったなしだが。コンビニの客層で見ると50代以上の利用者は30年前の85年が9%、95年で12%、13年では30%に膨らみ
逆に20代以下になると85年には64%、95年は57%、13年には28%低下した。この緩やかな変化を見落とすことなく、徐々にシニア層へとターゲットを絞りこみながら商品の品揃えを移行してきたセブンイレブンは、成長軌道に乗っている。(他のコンビニは出遅れた)
外食の牛丼もそうである。吉野家は14年12月、並盛りを値上げ、来客数が20%近くの減少が続く。すき家も4/15値上げ、肉の20%増量で業績回復狙っているが。果たして客が戻るか疑問だといわれている。円安、原料高、人件費上昇でファーストフードは厳しい環境が続く。
吉野家の話だが、落ち込む来客数中、牛すき鍋膳がヒット。その客層、60歳以上が35%、安さとボリュームで若者を引きつけていた客層がいつの間にかシニア層に変化。次に打ち出した手が、居酒屋展開、割安でちょい飲みできるとシニア層に人気が高まっているとか。
ファーストフードだけではない。衣料品の大手「ユニクロ」も若年層からシニア層へと商品のラインナップを微妙に変化させている。「東京ディズニーランド」のオリエンタルランドもシニア層も楽しんでもらえるような商品サービスを提供し始めた。
高齢化社会と叫ばれて四半世紀。時代は、シニア層市場が社会を席巻し始めたと言えるのではないかと思うのだが・・・日経「経営の視点」から。Goto
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