税と社会保障の共通番号法

政府はもう少し丁寧に説明する必要があるのではないでしょうか。
「秋山明浄にして装うが如く」と詠んだのは中国北宋の山水画家・郭煕・・・この地方も連日秋晴れが続き清浄な気候に恵まれ、山は染まり、まさに装うが如くです。最近、悪さが目立ちますが、大自然の巡りは尊いものですね。
我が故郷の街、岐阜市の中心にデンと構える金華山。蒼翠にして滴るが如くだった夏山の面影が薄れ、惨淡として睡るが如く冬山に変ずるのもあっという間です。ほんのひと時かも知れませんが、しばし、秋の山並みを楽しんでみたい、そんな気候です。
いや、そんな悠長なことは言ってはおれません。今月に入り「税と社会保障の共通番号法」(マイナンバー)が施行され、番号通知が始まりました。手元にはまだ届いていませんが、「通知カード」に番号が記載されているんですねぇ。それが私の番号で、変更はできないんですね。
死ぬまでその番号が私なんですね。情緒派の私としては数字では虚しい思うのですが。通知が届きますとプラスティック製の「個人番号カード」を申請する書類が同封され、申請すれば、カードを受け取ることができるそうですが。何処で受け取るんですかねぇ。
市役所ですかねぇ。カードはそこでもらえるのでしょうか。それとも返信すれば郵送で送られてくるのでしょうか。カードにはICチップが搭載され、顔写真も付けることになっているそうですが。写真はどうするんでしょうかねぇ?運転免許証のように受け取る際に撮るんでしょうか。
カードを持てば身分証明書にもなるので、何かと便利だと言われてますが、何かととはなんでしょうかねぇ。社会保険証も運転免許証も持っているのに、新たな身分証明書でどんな時に役立つんですかねぇ。よくわかりませんねぇ。
手続きだけでも、わからないことだらけ。この番号が税金を納めたり年金や児童手当の給付を受けるに役立つと言われますが、今まで不便を感じていない。納税番号ですから、税務署が個人の収入も含め把握できて当局には都合が良いのですが。国民に取っては面倒が多いって感じです。
そもそもが「税と社会保障の共通番号法」なんて名称の法律なんですが、社会保障は取って付けたようなもの。税の徴収が目的の法律で、それ以外は後付けの理屈です。それだから必要ないとは申しません。複雑な社会です。国家が国民を適宜に把握することは重要です。
であれば、プライバシーや情報漏洩を強調し、取り扱いの注意促すことも大切ですが、国民の80%以上が制度そのものを理解していない状態でスタートしたのです。今からでも決して遅くはありません。手続きも含め、丁寧に説明する広報活動が望まれるのではないでしょうか。
そんなことを、秋山を眺めながら思うマイナンバー制度の導入です。Goto

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