言論の自由

暴力で最も恐ろしいのは言葉の暴力だ・・・メディアに独善はないのか。
「明日も喋ろう 弔旗が風に鳴るように」・・・
朝日新聞阪神支局に掲げられている詩人・小山和郎さんの句です。
「赤報隊」を名乗る男が朝日阪神支局を襲撃、記者を殺害した事件から30年を迎えた。
朝日は「阪神支局襲撃30年」と題した社説で・・言論の自由への挑戦には屈しない。
独善的な考えで、気に食わぬ言論を暴力で封じる。そんな手法に、理はない。
脅しには屈さないとの覚悟を改めて示した。
同時に・・・意見の交換を前提としない誹謗中傷の類を増悪表現という。
安倍政権にも「総務相の政治公正を歪曲した放送を繰り返せば電波停止を命じる」発言や
自民党若手議員の勉強会での「マスコミを懲らしめるには広告料収入を減らせ」など、
異論を排除する荒んだ言葉の横行が目立つが・・これも増悪表現だと言う。
襲撃事件、30年にかこつけて、
安倍政権を「知る権利」を脅かす政権だと決めつけるのは・・・
権力のなんたるかを差し引いても・・・チョット言い過ぎだと思うが、
言論の自由は民主主義の根幹、言論には言論で応じるべきとの主張はその通りだ。
先般鬼籍に入られたが、本山元長崎市長。暴漢に狙撃され瀕死の重傷を負ったおり・・
「暴力で最も恐ろしいのは銃弾ではない言葉の暴力だ」と発したのを忘れない。
言論を暴力で封殺するなど以っての他だが、言葉をペンに持ち変えた暴力も捨て置けない。
また、ネットの匿名での無責任な発言を繰り返すのも暴力である。許せない。
朝日は国際NGO国境なき記者団発表の「報道の自由度ランキング」を取り上げ、
日本は180ヶ国のうち72位、主要7ヶ国で最下位と「報道の自由」ない国だと
主張するが、私はそう思わない。
日本ほど、報道の自由度の高い民主的な国はない。
自由がないとするなら、それはメディア側に責任があるのではないか。
メディアの自主規制はないのか。忖度はないのか。独善的になってはいないのか。
自らの責務と役割を問い直しているのか。真実に喰らい付き、
権力監視の役割に命を賭けているのか。手抜きや思い込みで、報道してはいないのか。
メディアの側に謙虚さがあるのか。ペンの暴力を意識しているか。問うて見たい。
朝日襲撃30年。言論の自由を論じるに、メディア側の自省があって然るべきだと思う。
ぜひ、「明日も喋ることが、弔旗に恥じないか」問うて欲しい。Goto

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