一帯一路

中国の世界経済戦略に乗り遅れてはならじです。
日本と中国は「一衣帯水」(南史陳後主紀)であるとは、昔からよく使われる言葉です。
衣帯とは帯のこと、両国は帯の幅(細い川)ほどしか離れておらず、文化も同源。
両国は昨今ギクシャクしています。仲良くやりましょう。そんな意味に使われます。
では、「一帯一路」とは・・・どんな意味でしょうか。
この14・15日、中国北京で開催される国際協力フォーラム、
巨大経済圏構想のことを「一帯一路」・・・中国経済外交の代名詞として使われています。
一帯(One Belt)・・・中国西部と中央アジア、EUを結ぶシルクロード経済圏
一路(One Road)・・中国沿岸部と東南アジア、インド、アラビア、アフリカを結ぶ
21世紀海上シルクロード経済圏・・…
中国が指導してこの二つの経済圏でインフラ整備、経済、貿易などを促進する・・
一大経済圏構想のことで、29カ国の首脳が出席。
習近平政権の威信を賭けた国家プロジェクトです。
「一帯一路」で話し合われる内容は、スケールがデカイ。
ロシアとは、モスクワとカーザス間の高速鉄道(全長770キロ)の建設。
カザフスタンでの次世代型路面電車の開発。
ギリシャの地中海進出拠点の港整備。
パキスタンはグワダルでの中国、パキスタン経済回路の建設。
ジブチでのソマリア沖海賊対策のための港湾整備。
スリランカの港湾の土地を中国が99年間借り上げ、インド洋の資源開発。
ミャンマーのチャウピューに中国と結ぶ原油、天然ガスパイプラインの敷設。などは決定。
更に、南米との協力文書締結・・・すでに済みの国も。
アフリカは今後の主要舞台にと。(首脳参加国も)
ニュージーランドがこの経済圏参加協定に署名、豪州にも勧誘が。
そして、米国のインフラ投資に関しても議論されるそうです。(読売5/12)
日本は、米国に同調して首脳は不参加ですが、(米国は急遽政府高官を派遣するそうですが)
何せ米国はトランプ大統領です。中国が貿易不均衡解消を旗印に、
超大型のインフラ投資に踏み込めば、この構想に加わるのは必定です。
そうなれば、EUも順次・・・「一帯一路」とは中国主導の国際経済圏づくりの野望です。
「一衣帯水」の日中、この際です。「一帯一路」に乗り遅れてはならじと思います。
安倍首相、腹心の政務秘書官を派遣するそうですが・・・
中国はもはや侮れませんね。誰ですか、嫌中なんて批判ばかりしているのは。Goto

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