朝顔

猛暑です。優雅に風流に夏と向き合いませんか。
最近、いや今年・・・特にそう感じるのかも知れませんが・・
例年ならば、ウォーキングの最中、この地方では玄関先で朝顔を育てる民家を
あちらこちらで見掛けるのですが、なぜか、全く見かけません。
朝顔と言えば・・・厳しい夏の日差しを和ませる一服の清涼剤・・・
子供の頃、校庭でタネを巻き、棒を立て掛け・・ツルに絡ませ成長を見守ったこと、
夏休みに当番決め・・交代で水撒きした日が蘇ります。
朝顔と言えば古くは千利休が一輪だけの朝顔で
秀吉に侘び寂びの心を悟らせたのは有名な話。
昭和初期、三井財閥のトップ益田鈍翁は利休に倣い「朝顔茶会」を催し、
利休の向こうを張ったのかどうかはわかりませんが、
邸宅で構えたその茶会の席・・・部屋の要所要所・隅から隅に至るまで、
紅、紫、白の色とりどりな朝顔が咲く鉢植えを所狭しと並べ置き、
更には四つ目垣に至るまで朝顔の蔓を這わせて、大広間を一面の
朝顔畑にするという趣向で客をもてなしたそうな。(毎日・茶の湯つれずれ)
なんとも風流な大人がいたものです。
民家の軒先から消えた朝顔、どこか殺伐とする昨今の日本とダブるのですが・・
猛暑ですが、利休とは申すまい。鈍翁とも申すまい。せめて、野に咲く・・・
朝顔に目を止め、暑い暑いなどとは言わぬようにしたいモノです。Goto

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