経済政策

88年バブル経済期と16年の今、個人消費額は変わらない。
消費は空洞化しない。変化していくだけだ。
過去最長の好景気が続いていると、各種の統計数値が示すと政府は発表するが、
東京のことはわからないが、地方ではその実感が湧かない。
総選挙を前に、果たしてアベノミクスは「経済の再生」に
貢献したのかどうか、議論を呼んでいるところだが・・・
経済を支える個人消費で分析すれば・・・総務省の家計調査によると、
2016年の1ヶ月の世帯消費額は「32万389円」
バブル絶頂期の88年「30万7204円」を上回っている。
数値でみれば、決して消費が空洞化しているわけではない。
にも拘らずこのところ「個人消費の低迷」が景気を押し下げていると言われ続けている。
なぜなのか。一体個人消費はどこに行ってしまったのか。
例えば、家計調査での通信費支出は月4万8947円だが、
新聞購読料と電話代が主な支出である88年と比べると57%も増えている。
その原因は、そうです。スマホやタブレットに掛かる費用が膨らんだことによる。
これは自論だが、新聞が購読されなくなった真の理由は
ネットで新聞情報が手に入るからと、ネットの台頭を原因にするが、
そうではない、スマホ等の通信費用がかさみ、新聞購読に回らなくなったからです。
保険医療費の支出も88年に比べれば46%増。高齢化影響、これも消費です。
消費者としては消費しているとの意識はまったくありませんが。
被服や履物は16年と88年では39%減。家電製品、家具、家事用品も11%落ち込んでいます。
一方では旅行を含む教養娯楽費は16%増。「国民に関する世論調査」では
今後の生活の力点は「レジャー、余暇」が「住生活」を抜いてトップが不動に
なったのが83年。豊かさの実感がモノからサービスへ。
そしてサービスからコトへと変化している。
詰まり、消費は常に変化し続けていて、従来のモノの消費を基準に
消費が落ち込んでいると、決め付けているのではないか。
消費は従来のモノと考える地方では、当然に好況感はないということになる。
総選挙、各政党は、景気回復だとか経済成長を政策に掲げているが、
ピントが外れている原因のひとつに、個人消費の構造的変化、
その変化が地方への恩恵にはなっていないこと、消費実感が感じられないこと、
そのことに気づいていないのが、問題ではないかと思う。
余談だが、希望の党、唐突だが・・・経済政策に
ベーシックインカムを加えたこと、ぜひ論争して欲しい。Goto

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