サラリーマン社長の限界か?

文庫本が売れないのは図書館の責任・・・・・ですって。
説明責任などというわけのわからない言葉が、時々、メディアを賑わす。
責任とは何か。登山を例に取ろう。ワンダーフォーゲル、山に隊を組んで入る。
リーダーが負うべき責任は一つ、目的を果たして全員が無事に戻ることである。
途中で何らかの事故があって、隊員が揃って戻れなかったとするならば、
リーダーは責任を取って、関係者に詫び、腹を切ることである。
状況説明は問われるだろうが、それは言い訳、弁解であって責任とは関係ない。
その覚悟がなければリーダーの資格はない。リーダーになるべきではない。
出版業界の不況、止まることを知らない。
新刊が売れない。雑誌も赤信号が灯ったまま。
1990年4400万部の実売部数を誇ったドル箱の文庫も
13年2000万部を割り込み、16年1600万部台に落ち込んでいる。
大手出版の某トップは文庫落ち込みの矛先を、
「文庫本は収益全体の30%を占める大きな柱だ。
図書館で文庫本の貸し出しはやめていただきたい」と・・図書館に向けた。
(全国図書館大会・東京大会)
「市場低迷の原因などと言うつもりはないが、まったく無関係ではないだろう。
文庫は自分で買うという気持ちを持って欲しい」
と、図書館の貸し出しのせいだけだとは言わないが・・・
文庫を買わない読者にも責任があるという。
他の某大手出版社トップも同大会で・・・文庫だけではなく・・・
「人気の新刊本は図書館で1年間は貸し出さないで欲しい」と、
懇願するありさま。新刊が売れない責任も図書館にあると言わんばかり。
一方で岩波書店の岡本厚社長は「図書館は本との出会いの場であり、
読者を増やしてくれる場所だ」と文庫を図書館で貸し出すことに肯定的な発言をする。
頼もしいではありませんか。
出版業界が構造的不況に陥っているのは間違いない。
業界全体が不況なのは、誰のせいなのか。と考えれば・・・
そりゃ図書館も一つかも知れないが。
名だたる大手のトップが、不況の責任を・・・そこへ持ち込むか?
そんな責任転嫁をする人たち、私はサラリーマン社長だと思うが・・
だから出版不況の活路が見いだせないのではと思うのですが・・・Goto

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