明治150年

井伊直弼はなぜ、暗殺されたのか。泥をかぶり続けたからではないか。
私は1948年生まれ、人口層が最も多い団塊世代です。
人口分布で算盤玉の中心のように、膨らんだ部分です。
その私が古希になります。高齢化の象徴のようですね。
1868年が明治元年です。明治80年が1948年。2018年の今年が明治150年。
近代国家になって丁度とは申しませんが・・・半分近くを生きているって勘定になります。
日経・春秋です。政府は「明治の精神に学び、日本の強みを再認識して、
次世代に残すことは極めて重要」と記念事業を計画しています。
その一つが、NHK大河ドラマ「西郷どん」なんでしょうか。
どんな内容になるのか。原作を読んでいないので、分かりませんが。(第一回をまだ見てない)
少なくとも政治の話では明治の自由民権運動と・・
戦後の民主主義とは重ねて考える必要があるのではないかと思っています。
明治150年とは、260年続いた徳川幕府が終焉してからの150年ともいえます。
なぜ「パクス・トクガワーナ(徳川の平和)」は崩れたのか。
幕末に見られる政策の変遷、財政、金融の破綻、そのツケを放置・・・
その場凌ぎの駄策の連続。黒船の外圧、種々の「派」対立などなど・・・
西郷どんも龍馬も晋作も・・・待望論を唱えるも良いが、
入り乱れる利害の調整や痛みを伴う改革を避け、逃げてきた結果が、
幕末の混乱であったのではないでしょうか。
この入り乱れるを・・・既得権益を守る。大盤振る舞いの予算。
国民の痛みは極力避ける。と捉えれば、これほど幕末と今が似ているといえないでしょうか。
昨年の大河ドラマは井伊直虎。井伊直弼の源流でした。
幕末に国内の混乱を一手に引き受け、泥をかぶり続け、暗殺された井伊直弼。
ポピュリズムが横行する今、明治の精神を学ぶのも良いのですが・・・
徳川終焉から150年。泥をかぶることを厭わぬ人材を検証する必要があるのではと
思うのですが・・カクメイ、革命と踊る言葉は勇ましいですが、
明治150年・・・なぜか、虚しさが残ります。Goto
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毎日新聞

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