他山の石

もしも新聞が無かりせば、民主主義は崩壊し、この世は闇だと思います。
他山の石とせねばならないと思うのですが。
米国の良心は新聞です。もちろん、米国の人権や民主主義を支えているのは
新聞メディアが健全に機能しているからです。誰も疑う余地はありません。
米国の新聞社は日刊・週間など合わせて7130社あります。
しかし、07年には約5000万部あった日刊紙の部数は、
17年には推計で約3000万部に落ち込み、軒並みに経営危機に見舞われています。
原因はネットの台頭であると言われています。
コストを削減すれば十分な収益が見込めると、新聞社に目を付けたのがヘッジファンド。
10年ごろから地方紙を相次いで買収、この5月時点で、ファンド5社による新聞社の
保有数は848紙に上ります(朝日・世界発2018)
最大手のデジタル・ファースト・メディア(親会社はヘッジファンド会社・オルデン・
グローバル・キャピタル)は傘下に155紙を抱え、17年の儲けは約177億円。
利益率は米主要紙をはるかに凌ぐ17%に上った。儲かっているのです。
当然ですが、高収益をあげる背景は、新聞社の最大のコストである記者の
リストラです。例えば、傘下に収めた名門地方紙デンバー・ポスト(コロラド州)は
300人規模の編集局を70人まで削減、収益体質を改善した。
カリフォルニア州のイーストベイタイムズは過去7年で55%の人員削減が行われ、
「地域住民必要とする取材ができず、士気は大きく下がり」その結果、
発行部数が12年には40万部だったのが、17万部に落ちている。
削減が限界に達し、儲からなくなれば他に売却するか廃刊する・・
まさに、ハゲタカファンドである。
ニュースの質とか、地域への貢献といった新聞の使命,
役割、ジャーナリズムの精神なんて関係ないのです。
新聞は権力を監視し、社会を見守る公器であり民主主義を支える根幹です。
もしも、地方に新聞無かりせば、社会はたちまちに暗黒です。
米国で、フェイクニュースが横行するのも、その要因に新聞の衰退があります。
日本では新聞社の経営がしっかりしていますので、
ファンドに買収された話は聞きませんが、新聞社が生き残れるかどうかは、
ひとえに、読者が決めます。ネットが新聞の代わりをするから、
新聞は購読しない。そんな人が増えれば、新聞はたちまちに危機に陥ります。
購読部数の減少には新聞社の努力は当然ですが。
読者の覚悟も大切ではないかと思います。
米国の地方紙をファンドが買収する実態を他山の石にせねばなりません。Goto

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