石巻日日こども新聞

大震災に巻き込まれた米国人教師テイラー先生がつなぐもの……
私の趣味は新聞のページをめくることです。
ですから、日々6紙、朝日、読売、毎日、日経、中日、岐阜新聞と
週に一度まとめて送られる石巻日日新聞を開くのが楽しみです。
その石巻日日新聞が季刊で公益社団法人、こどもみらい研究所とコラボし、
石巻日日こども新聞を発行しています。第27号(9/11発行)の一面に……
三人の小学校5年生が取材した記事が掲載、いたく感動しました。
取材動機は、自分たちの渡波小学校、稲井小学校に「テイラー文庫」がある。
最初にできたのは2011年9月に万石浦小学校、次に7つの学校に作られ、
石巻の幼稚園、中学校、高校生、石巻専修大学など13カ所に設置。
図書館ほどには大きくないので「文庫」と呼ばれているが、なぜできたのか。
テイラーとは、2008年8月から2011年3月11日まで、石巻市に住んでいた
JETプログラムでアメリカから来日、ALT(英語指導助手)として石巻で働いていた
テイラー・アンダーソンさん(24歳)のこと。働いていたとは、東日本大震災の
津波に巻き込まれて亡くなったからです。
大震災でテイラーさんが亡くなったことを知り、多くの人からテイラーさんの
ご両親に寄付が集まった。ご両親は「テイラーは本好きで、日本に来る夢も
本で見つけた。石巻のこどもたちに本をたくさん読んでもらい夢を見つけて欲しい」と
テイラー・アンダーソン記念基金を設け、学校に本を寄贈。それが「テイラー文庫」となった。
アンダーソン記念基金は、本の寄贈だけではない。石巻地方の英語スピーチ
コンテストでの賞を設けたり、テイラーさんの出身大学と石巻の高校生の
交換プログラムを行ったり、文化活動の支援なども行っている。
テイラー先生が石巻に残したものは、計り知れない。
取材した豆記者たち。テイラー先生の石巻での足跡を学ぶと同時に、
震災の傷あとから、大きな絆が結ばれていることを知ったようです。
大震災から7年半。石巻こども新聞を読んだこどもたちが、
学校でテイラー文庫を手に取ったとき、何を感じるのか。
私は新聞の力を信じている。Goto

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