ACジャパン

趣旨は理解できますが、少しズレてはいませんかねぇ。
第14回ACジャパンが主催する「広告学生賞」新聞部門、
グランプリ受賞作品が毎日新聞(1/7朝刊)に掲載されました。(写真参照)
ACジャパン広告学生賞は、広告制作を通して公共広告への理解を深め、
枠にとらわれることのない若い視点での、新しいメッセージを期待して企画されています。
グランプリ受賞作品は東北芸術工科大学生が受賞しました。
この作品にとやかく言うつもりはありませんが、ひと言だけ申しますと、
コピーに「命も権力も捨てないで」「一人で悩まないでください。
誰でも立ち向かう権利を持っています」とあります。
そうでしょうか。今の日本、「権利ばかり主張して、義務を放棄している」人が、
あまりにも多過ぎませんか。権利があると言うことが義務があってのことです。
国民の全てが、権利ばかり主張すれば、トランプ何某のように、
自国だけが、自分だけが良ければ、全て良しになってしまうのではないでしょうか。
学生さんの作品です。批判に聞こえたらゴメンなさい。
批判や否定をしているのではありません。ACジャパンなる団体、
その趣旨「広告を通じて様々な提言を発信し、住みよい市民社会実現を目指す」
には大賛成です。ですが、労働者は弱者で善、資本家は強者で悪などと言う、
事大主義的な発想の作品をグランプリにするACジャパンの感覚が理解できないと申し上げたい。
ACジャパンといえば、11年の東日本大震災の折、企業がメディアへの広告を自粛した際、
国民の感情を逆なでするような、偽善的な広告をテレビで山ほど流した団体、
あれは一体なんなんだと善良な市民から懐疑的に見られ名を馳せた団体です。
でも、その後、公共マナーに対する啓蒙、環境問題についての提案、
親子のコミュニケーションの重要性、認知症に対する思いやり、あるいは、
スマホのマナーについてなど、この国が抱える普遍的なテーマと向き合い、
時代の世相を反映したテーマと真摯に向き合う姿勢が評価されています。
民間の企業や団体が持ってる資源を少しずつ出し合いながら、この国にとって、
有益なメッセージを広告という形で発信するまさに「CSR」活動の真髄を担っています。
有意義な活動だと思っています。
でも、私は一つだけ、注文を付けたい。
大震災時、既存のメディア、新聞や放送がCMを自粛した結果、
この国は歪んだまま、ネット広告が隆盛になったのだと言うことに気付いて欲しい。
今日も今日とて、既存のメディアに「広告というメッセージ」を発信していますが、
実は、あまりに自己満足的で、本来の趣旨からずれてしまってはいないか。
その象徴が、広告学生賞のグランプリだと思います。Goto
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1/7毎日新聞 

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