しなやかな血管

一酸化窒素って奴は良い奴なのか。悪い奴なのか?
「人は血管とともに老いる」……医学界で長く定説とされた言葉です。
血管も筋肉と同じで、老化とともに、収縮が鈍くなり硬くなるそうです。
また、体が硬い人は血管も硬いとのデータもあるそうです。
学生の話ですが、陸上部の選手と一般の学生(運動習慣のない)との
動脈の硬さを比較すると、陸上選手の方が柔らかい。
運動しない血管の硬い学生に1日1時間の自転車漕ぎを2ヶ月続けさせたら、
運動開始前と後では明らかに動脈が柔らかくなった。(筑波大スポーツ医学)
なぜそうなるのか。メカニズムはこうだ。運動すると血液の巡りが良くなるので、
血管内側を覆う内皮細胞が血流で擦られ、その刺激で血管を柔らかくする
一酸化窒素が放出される。では、運動選手は血管が柔らかくて
老化しないってことになりいつまでも若々しいってことになる。
言われてみれば、往年のスポーツ選手って、どなたも元気ですよねぇ。
この話。ポイントは一酸化窒素にありそう。
有機物が燃える過程で発生、自動車の排ガスや工場の排煙などに含まれ、
光化学スモッグや酸性雨の原因といわれ有害物質のことだが。
体内ではどうも違うらしい。血管を広げる働きをして血行を良くする効果をもたらし、
血圧を下げるなど、治療への応用が期待されるそうな。実に奇妙な奴だ。
で、この一酸化窒素が体内で放出されることを「有酸素運動」といって、
運動すると湧き出てくるらしい。だから、運動をしましょうってなる。
つまり「運動することよって血管が若返る。いや老化防止なる」ってこと。
若い人は血管そのものが柔軟だから、運動しなくても良いのだが、
問題は高齢者である。それも、高齢者って、だんだん根気が続かず、飽きっぽくなるので、
有酸素運動で一酸化窒素を放出することが、健康で老い防ぐ秘訣と頭で分かっても
体が思うように動かないし、意思が持続しない。だから、結果的にはやらない。
でも、何もしない、やらない人はその人の勝手。私がとやかく言う問題ではない。
「人は血管ともに老いる」いい言葉だ。その意味も分かった。
だから、私は、今朝も今朝とて、寒風を突いて、速足ウォーキングと、
血管を柔らかくするためのストレッチと、そして日の出に心をときめかせたい。
健康で老いることが、自分と自分の周りの幸せだと信じるから。Goto

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