別離

スマホの功罪を論じはしないが、スマホ中心で生きているなんて……
「おい久しぶりに一杯やるか」なんて若い人に言うと、
「お願いします」なんて元気な声が返って来たものだが……
最近は「車ですから」「飲めませんが付き合います」と断りが入る。
これって、「酒離れ」なんでしょうかねぇ。
この地方は田舎です。公共交通機関がバスしかなく、どうしても車社会になる。
でも、都市部の若い人たちは車に興味がないと「車離れ」が……
野村総研、生活者1万人アンケート。20代男性で積極的に車に金を使いたい割合は
2000年で38%、18年には24%まで減少。
因みに博報堂生活総研が92年から2年ごと実施している「生活定点」調査で、
ドライブを楽しむ割合は92年の34%から18年には18%まで下降線を辿っている。
これも「車離れ」の象徴かも知れない。
「若者の様々な離れ」で言えば、他にも海外に行きたがらない。留学はイヤなどとの
内向きな「海外離れ」も気になるところです。その理由を毎日が夕刊で分析している。
なるほどと、面白かったので、紹介してみます。
若者の離れ現象、経済的な理由で価値観が変化したのが一因だといわれるが、
(この分析も通り一辺倒ですが)スマホの影響ではないかと。
2017年、明治の長寿スナック菓子「カール」がピークの3分の一となり発売を中止した。
時代にマッチしなくなり、役目を終えたのではというのが、メーカーの総括だが、
それもあるが、他に「ベタつく指でスマホに触りたくない」から食べない。
そんな驚く声が根底にあったようだ。同種類のポテトチップスの売り上げが芳しくないのも、
同じ理由らしい。「スマホ症候群」がもたらす「スナック菓子離れ」です。
メーカーも承知で「スマホの影響で若者が離れるのは大きな課題」と
スマホ利用者を対象に「トング」をおまけで付けて販売するキャンペーンを試みているとか。
大量消費の時代は家族団欒のテーブルに「ポストチップス」が鎮座、家族でワイワイが。
今では一人に一台。スマホ。菓子もスマホメインに沿って自分のスタイルで食べるようだ。
それを菓子業界では「だんらん離れ」と苦慮しているとか。
スマホに罪があるとは思わないが、スマホがあれば「一人でいても充実」しているなんて
価値観が定着したようで、テレビのトレンディードラマが若者の恋愛感情を高めた面が
あるのだが「テレビ離れ」で恋愛モードも下り坂のようです。
テレビだけじゃない。映画や音楽鑑賞などの趣味も「スマホを長時間見ているから
ほかのことを楽しむ時間がない。通信費が定額だとお金もかからない」と「趣味離れ」も
加速している。社会に対する関心も薄れ、スマホがあれば「人付き合いは面倒」と
「人離れ」が進み。「社会のために役立ちたい」なんて考えたくもない「社会離れ」も
止まるところを知らない。
これで良いのか。とムキになるつもりはないが、別離の痛みがわからない若者たちに
スマホが役立つことはないのではと思わず天を仰ぐ。
それにしても、春ですねぇ。樹木が蠢く夜明けが美しいです。Goto

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