郵政民営化の後遺症ではないでしょうか。
「直近まで重大な問題だと認識していなかった」……かんぽ生命の経営陣。
この問題、結構根が深いのではと危惧します。
メディアが指摘するように、まずは経営陣の総入れ替えからしかスタートできないのでは。
昨年他界した老母も加入していた……そもそも論で恐縮ですが、
日本全国で約3千万件の契約がある「かんぽ」ってどんな保険なのかな。
逓信省が始めた「政府保証付き」の「簡易な生命」のこと。
簡易とは「医師の診断が不要」職業的な制約がなく「誰でも加入」できる
小口保証の保険。逓信省主導で1916年スタート。公務員が勧誘するので信頼度が高い。
郵政民営化以降、政府の保証はなくなったが「気軽に加入」できる点は変わらない。
そうなんです。この問題の本質は郵政民営化から15年近く経ったのに、
残念ながら、その体質は「旧郵政」のまま、特に営業スタイルは「お上」の
「保険勧誘」が罷り通っていた結果の産物です。
メディアは「営業現場に課せられた過大な新規獲得ノルマ」が背景にあり、
そのために「高齢者らが不合理な契約を強要され、二重、三重の払い」まで生じ
不利益契約に繋がったと報じるが、それはそうですが。「ノルマ」の問題に
すり替えては見方を間違えます。
「ノルマ」は営業職員の収益源泉です。ですから「ノルマ」ではなく仕事です。
実態が明らかになるでしょうが、過大な収入を得ている職員が多数います。
それを否定しては、事業が成り立ちません。ですから本質ではない。
問題は、民営化が中途半端であることです。
他の保険会社と同じ条件にすることが重要であるにも拘らず、
ある部分では、「公営」の特権を残したまま、民営化したことによって、
民間企業でありながら、体質は官営です。そこを解決する必要があります。
「かんぽ生命」のキャッチフレーズは「保険のことなら、かんぽさんに話を」
私は「かんぽ生命」は日本に不可欠な事業だと思います。早急に健全化をお願いしたい。
思い起こすと、日本人の健康維持にラジオ体操を普及させたのも「かんぽ」です。
ラジオ体操のマスコットキャラクター「ラジ坊」は「かんぽ」そのものです。
この問題簡単には解決しないでしょうが、営業現場の人たちには、
ぜひ、高齢者をラジオ体操に引っ張りだしてもらいたい。
それこそが、「かんぽ」の生い立ちですから。Goto
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