歳出の議論を。

台風15号の被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
軽減税率や消費増税還元措置をやっているときでしょうか。
消費税率10%への引き上げまで、後20日ほどに迫りました。
「軽減税率」制度の導入より、小売店や飲食店の混乱が続いています。
私の率直な感想ですが。税というものは「すすんでお支払い」するモノなのに、
「払わないなら払わないで済ませたい」そんな種類のものでもあります。
あらゆる消費にかかる税である消費税であれば全てに課税する。それで事足りたのですが。
8%まではそうしてきました。それが10%にするにあたって……「軽減税率」という
……変な例外を設けたものですから……食品の定義まで決めねばならず、
実のところ、わけがわからなくなっています。
でも、賢明な日本人です。2%増のショックを和らげようと、政府は還元措置を行い
増税分を様々な方法で国民に返却していますし、業者もあの手この手で
増税対策を講じています。まずはその恩恵にあずかってはどうでしょうか。
でも、それらは一時的なものです。
一年も立てば措置はなくなり混乱も収まります。
そして、いつの間にか、消費税率10%が定着してしまいます。
税とはそのようなモノといえば乱暴ですが、その税で社会インフラが整い、
社会が回ってゆくのです。
問題は、今後です。来年度の国家予算の概要が発表されました。
年内にかけて、調整が進むのでしょうが、この国のGDPの伸び率が目標の600兆円に
なかなか届かない。低成長が続く中、いつの間にか、防衛費の伸びは6兆円に迫り、
社会保障費は40兆円超となり、総額も100兆円を突破、110兆円に迫っています。
超高齢社会です。バブル並みの経済成長がなければ、国家財政維持は不可能です。
国債を増やす以外に方法はありません。しかし借金は1200兆円を突破しています。
限界です。誰がどう見ても、更に消費税率を上げねば、成り立たないことは明らかです。
でも、です。2%の消費税率アップは、その怖ろしい現実の始まりです。
そのことを誰も言いません。実は軽減税率などやっている場合ではないのです。
増税分を還元する措置を講じている時ではないのです。
この痛みを伴う増税を実施するときこそ、歳出カット、特に社会保障費の
削減にメスを入れねばならないのです。と、私は思うですが、
そんな論調のメディアに出会わないのが、残念です。Goto

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