参院埼玉選挙区の補欠選挙に思う
ちょっぴりピンボケな話だが、新聞はいったい何なんだと思わざるを得ないので、
この問題を取り上げてみました。
新聞の政治面は、いわゆる紙面の中核です。
ですから、全国紙の編集局政治部は、財務省が省庁の中の省庁と
いわれるのと同様に特別な部署です。
ローカル紙の場合は事件などを取り扱う社会部が中心ですが。
記者でも政治部の首相番とか官邸詰とかになると、
政治の中枢に触れるわけですから「記者の花形」です。
新聞記者になったならば、一度は番記者をやってみたいと思うようです。
そんな立場だからでしょうか。
先の参院埼玉補選の結果について、国政選挙は政治部の専権事項とばかり、
投票日の二日後、投票率が20%だったことを各紙が社説で取り上げました。
毎日「有権者不在が招いた危機」
朝日「8割棄権」の深刻さ。
読売「低投票率を重く受け止めよ」
読んでみると内容はほぼ同じ。
国政選挙の投票率歴代ワーストから4番目。補選では最低から2番目。
知名度が高い前知事の出馬で、与野党が候補擁立を見送った。
選択肢を国民に与えないのは、民主主義の危機ではないか。
若者を中心に、政治に関する無関心が広がっている。有権者が投票所に足を運び
自分たちの代表を選ぶ。そうした議会制民主主義の根幹が揺らぐ(読売)
そもそも埼玉は低投票になる傾向がある(毎日)
3年後の改選時に自公とも現職と議席を争うことになる、党利党略を優先させた(朝日)
政治部絡みの社説です。何でもかんでも、民主主義に話を持ち込みたくなるのはわかるが。
この補選。首長の多選(3選)を反対しながら、4選に出馬当選した知事が、
5選は余りにも面の皮が厚過ぎると野党の参院議員を引っ張りだして「当選」させ、
その後釜に自らが立候補すれば、知名度もある。自民党の急所である「憲法改正」に
前向きな発言さえすれば、与党は候補者を立てないと踏んでの立候補です。
これは最初から、前知事の狂言話しではないか。政治の仕組みを熟知して当選した、
前知事の作戦勝ちです。見事なものだと思いませんか。(皮肉です)
それをわかっていながら、大新聞の政治部は民主主義の危機などと、
大上段に振りかぶる。ピントがあっていないと思うのですが。
投票率が低いのが、悪いこと。民主主義の危機だというのはやめて欲しい。
国民が政治に不満を持っていないから投票にいかないのです。
まして、埼玉県民にしてみれば、前知事で良いではないかと。
どうせ、定数3なのですから。前知事は旧民主党だし、
自公民の指定席ならバランスも良いし。埼玉県民の方が大新聞の政治部よりも
世の中も政治も知っているってことです。「翔んで埼玉」です。
こんな社説を掲載するようでは、新聞は益々読まれなくなります。Goto
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