財政投融資

農水ファンド、A-FIVEどこかきな臭いですねぇ。
日本の第一次産業を活性化させ、国の経済発展に寄与する。
如何にも大仰な目標を立て、財務省と農水省がバックアップ、
国の借金で集めた財政投融資資金と民間資金を原資に「官民ファンド」を組み
安倍政権が鳴り物入りで13年にスタートした「株式会社農林漁業成長産業化支援機構」
(A-FIVE)が、発足から僅か7年で累積損失110億円規模に膨らみ
20年度末に解散するらしい。(日経)
思い起こすと、第一次産業の生産者が加工工場と流通・販売までを一手に手掛ける、
農業の6次産業化と称して持て囃された時期がありました。
なぜ6次というのか。原料生産を1次。加工業を2次、そして販売を3次。
1×2×3=6で6次産業だと聞き、へぇー。そんなことを「第一産業の従事者」達が
できるのかなぁと、疑問に思ったものです。
案の定などというと叱られますが。国の借金で集めた財投を食い散らして破綻です。
だって考えてみて下さいよ、農業従事者そのものが高齢化ですよ。そして減少が止まらないい。
絶対数からして「農業の産業化」なんて誰ができるんですか。
ましてや、農業は国の基幹と称してがんじがらめの岩盤規制です。
企業が参入しようとしただけで「農業を破壊する輩だ」と締め出される世界です。
それを、機構のトップが何方か知りませんが、安倍政権に顔の聞く、
多少名の知れたエセ起業家か口先だけの評論家のような人の口車に乗った
「安倍さんのお友達政治家」がネジを巻いて財務省と農水省にハッパを掛け
仕組んだのでしょう。
目的は「農業の振興」ではなくて「財投」を吸い上げる、典型的な利権あさりではないですか。
この7年間で投資した法人はたったの8件。
それで115億円の累積損失って、異常ですよねぇ。
勘繰りたくはないですが。32年度までの計画を12年前倒しで止めるのは、
官僚にとっては、危ない話だと思っていたのでしょう。
まともな農水相に変わったのを見計らって、傷が浅い内に「中止」に
持ち込んだのではないでしょうか。110億円なんてとんでもない額ですが。
野党も「桜見物」にうつつを抜かしていないで、この問題を取り上げてはどうでしょうか。
「アベノミクス」の本質も、財投の実態も、政治家と金の問題も、この国の利権構造も、
そして、この国の物事がいかに薄っぺらに進んでいくのかもわかりますから。
国会で「農林漁業成長産業化支援機構」のチェックを
ベースに財政投融資の闇に迫って欲しいものです。Goto

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