有効求人倍率の低下が顕著、求職戦線に異常あり。
あなたはどう思われますか?私は「心配」しています。
厚労省は先月末、1月の有効求人倍率が前月から0.08%下り1.48倍だったと発表しました。
有効求人倍率は仕事を探す人1人に対して企業から何件の求人があるかを示す指標です。
安倍政権の目玉は、アベノミクスによって経済が回復したことです。
取り分け、雇用が拡大したことが、大きな成果になっています。
その象徴が有効求人倍率が高いことにあります。
1.50倍を下回ったのは2017年5月以来となります。
0.08ポイントの低下となりますと09年2月以来です。
問題は正社員の有効求人倍率が1.07倍で前月から0.06ポイント低下したことです。
同時にですが、雇用の先行指標となる新規求人が主要産業全てで大幅に減ったこと。
特に製造業では26.1%減。好調な求人需要があった宿泊・飲食サービス業も20.6%減。
1月のデータです。観光産業は「コロナウイルス」の影響を受けている時期ではありますが、
製造業が求人を控え始めたのは「コロナ」の影響ではありません。
ちゃんとしたデータがあるわけではありませんが。
求人広告を扱う仕事をしている立場から、景気の悪化が去年の上半期から
顕著になったと思っています。その結果、人手不足感が急激に萎えています。
理由は色々あるでしょうが。
女性の社会進出、高齢者の雇用延長、外国人労働者の大幅な受け入れなどで
ある程度労働力が確保出来てきたことが要因ではないかと思います。
合わせて、働き方改革と称した「働かないことの奨励」によって、
働く人の労働時間を極端に短縮した結果、需要が伸びていた雇用でしたが、
本質は、日本経済に大きな翳りが生じていることです。
そりゃそうでしょう。景気対策は金融緩和と財政出動の2本の矢しか放てないのですから。
それに唯一、気を吐いていたインバウンドによる観光産業がピタリと止まったのです。
私が心配だと申し上げたいのは。
有効求人倍率が低下に転じたのは「コロナ」のせいばかりではないってことです。
日本には雇用を牽引する成長産業がないことが心配なのです。
この騒ぎが収まり五輪が開催された後、就職難になるってことです。
40階・50階建てのビルがあちらこちらで計画されていて、
就職難など考えられないと思っているのは、東京の話です。
ローカルでは景気悪化が急速に表面化するでしょう。
若い人たちが仕事を選り好みなどしている余裕はありませんよ。
厳しい現実が待っていることを、ぜひ、知って欲しいと思います。Goto
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